東京電力は21日、新潟県中越沖地震(07年7月)で被災し、再開に向けて試運転中の柏崎刈羽原発7号機を再び停止し、燃料を交換する検討を始めた。燃料棒の被覆管の微小な穴から放射性物質が原子炉水に漏れた問題について、泉田裕彦知事が住民の安心優先を求めたことに応じた。交換作業には1カ月以上かかるとみられ、営業運転は11月以降にずれ込む見通しとなった。
泉田知事は同日午前の会見で「燃料漏れは試運転から2カ月たって初めて出た。他に問題がないか、しっかりと確認してほしい」と述べ、東電の対応を促した。これを受けて東電は従来の方針を見直し、国の最終試験前に一度原子炉を停止し、穴が開いたとみられる燃料棒を交換する検討を始めた。交換は9月以降になる見通し。
7号機は現在、出力100%で試運転中。国の最終試験直前の7月23日、放射性物質漏えいが確認された。【山田大輔】
毎日新聞 2009年8月21日 15時00分(最終更新 8月21日 18時34分)