18連勝を決めガッツポーズをつくる=びわこ競輪場
「大津びわこ競輪F2最終日」(15日、びわこ競輪場)
競輪界に“神童”現る-。15日の大津びわこ競輪F2最終日に出走した深谷知広(19)=愛知=が最終1角からの鋭いまくりを決めて、大差でぶっちぎりの優勝。世界の舞台でも活躍が期待される大器はデビューから無傷の18連勝を達成した。デビューから56日の史上最速記録で競輪界のトップクラス・S級への昇格を決めた。
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イチローが前人未到の9年連続200本安打達成に沸いた翌日。競輪界でも大記録が誕生した。主役を演じたのはイチローと同じ愛知県出身の平成生まれ19歳・深谷知広。決勝戦でもぶっちぎりの大差で圧勝。デビュー18連勝、史上最速のS級昇格を決めた。
小学校の時、親に連れられて競輪に興味を持ち競輪選手の道を目指した。デビュー後はウエートトレーニングを取り入れ、食事量を増やして肉体改造。持ち前の素質とともに効果は表れた。連勝記録では自転車の世界戦でプロスプリント10連覇を達成した中野浩一氏(現スポーツコメンテーター)と肩を並べる。
「レース前はすごく緊張したが、応援に来てくれた高校(私立桜丘高校)の先生方の声でリラックスして走れた。中野さんと並ぶ記録を達成できて素直にうれしい。ここまでこれたのは師匠(金子貴志)のおかげなので、早く報告したい」。輪界トップとの戦い、世界の舞台へと夢は広がる。「まだ持久力は付いてきていないし、レースを覚えていないのでこれから身に付けていきたい。のちは中野さんのような世界で活躍できる選手になって、オリンピックに出たい」。無限の力を秘めた新スターが誕生した。
(2009年9月15日)