神奈川県小田原市の小田原動物園(城址公園内)で飼育されていた国内最高齢のアジアゾウ「ウメ子」(推定62歳)が17日、息を引き取った。同日朝、飼育舎の中で横たわっているウメ子を飼育員が見つけた。
ウメ子は1950年10月、市の「こども文化博覧会」に合わせ、推定3歳でタイからやってきた。国内では東京都武蔵野市の井の頭自然文化園で飼育されている「はな子」とともに国内最高齢と言われ、07年に還暦を祝ったばかりだった。
小田原市観光課によると、ウメ子は健康状態もよく、16日もジャガイモなど餌をすべて食べたという。動物園が死因を調べている。同動物園は国指定史跡内にあり、文化庁の指導で「史跡の中にふさわしくない施設」と位置づけられていた。ウメ子が天寿を全うしたことで事実上、閉園することになる。【澤晴夫】
毎日新聞 2009年9月17日 11時27分(最終更新 9月17日 12時11分)