鳩山由紀夫首相が誕生「脱官僚」アピール会見
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初閣議を終え、記念写真に納まる鳩山由紀夫首相(前列中央)と閣僚ら
Photo By 共同 |
民主党の鳩山由紀夫代表は16日午後、衆参両院の首相指名選挙で第93代、60人目の首相に選出された。官房長官に起用された平野博文役員室長は閣僚名簿を発表。脱官僚支配の「政治主導」を掲げる民主党は、新閣僚の会見用のメモを、官僚ではなく党側が用意し、従来の慣例を打破。厚生労働相に起用された長妻昭氏が車ではなく徒歩で官邸入りするなど、新スタイルをアピール。景気回復、雇用、年金、医療など待ったなしの課題をめぐり、新政権と“官”との攻防が始まった。
新政権の17閣僚は、16日午後11時ごろから首相官邸で順次会見し、就任の決意を述べた。官邸に呼び込まれてから約7時間後で、会見前には皇居での認証式に臨んだ。
これまでの政権では、閣僚名簿が発表された直後に各閣僚が官邸で会見し、その後、各省庁で再度会見するのが慣例となっていた。担当省庁の政策に精通していない閣僚が、準備不足のため、官僚が用意した想定問答通りに読み上げる光景もしばしば見られた。
「官僚主導からの脱却」を掲げる民主党は、新閣僚が準備時間を十分取るため、組閣前日の15日中に閣僚内定者全員に電話で内示。官邸に呼び込まれた直後に会見する慣例は踏襲せず、会見の際に参照するメモについても官僚ペーパーに頼らないよう党側が用意した。
また、鳩山氏は16日夜の初閣議で、事務次官会議、各府省の事務次官会見を廃止し、府省の方針や見解の公式発表は、閣僚、副大臣、政務官からなる「政務3役」に限る原則も確認。政権発足早々、「政治主導」をアピールした。
一方、「消えた年金記録」問題を追及し“ミスター年金”として名を上げ、政治主導への転換を掲げる鳩山内閣の象徴的存在として厚生労働相に起用された長妻氏。ほとんどの閣僚が黒塗りの車で乗り付ける中、約400メートル離れた議員会館から歩いて官邸に入った。これまでタクシーで乗り付けたケースはあったが、徒歩は異例だ。
長妻氏から国会で追及され続けた厚労省内では「長妻大臣だけは勘弁してほしい」と不安や懸念の声が漏れた。ある幹部は「いろいろ突っ込まれて切り返せないと攻め込まれる一方になる。大臣室での説明には1人で入らない方がいいな」と戦々恐々。別の幹部も「実力派だけに、これまで以上に気を引き締めて臨まないといけない」とため息をついた。
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