2009年9月17日1時17分
岡田克也外相は17日未明、薮中三十二外務事務次官に、核持ち込みや沖縄返還をめぐる日米間の密約について、外務省内にある資料を調査し、今年11月末をめどに調査結果を報告するよう命令した。
岡田氏はこれに先立つ会見で、密約問題について「極めて大きな問題だ。早期に事実をしっかり解明する責務がある。大臣命令を発して、期間を切って徹底調査を命じる」と表明した。
調査対象として、60年日米安保条約改定時の核持ち込みに関する密約と、朝鮮半島有事の際の戦闘行動についての密約▽72年の沖縄返還時の有事の際の核持ち込みに関する密約と、米軍基地跡地の原状回復費の肩代わりに関する密約の計4点を列挙した。
岡田氏は薮中氏に、作業の進展状況を随時報告して指示を仰ぐよう求めた。省内に残された資料の調査がある程度進んだ段階で第三者の委員会を設置し、外務省OBや、米側の関係者に聞き取り調査も実施する考えだ。