厚生労働省は16日、国産の新型インフルエンザワクチンの臨床試験を17日から始めると発表した。国立病院機構の4病院で健康な成人200人を対象に実施し、10月中旬に中間報告をまとめる。大きな問題がなければ、10月下旬から対象者への接種を始める。厚労省は1人2回の接種を想定しているが、1回で十分な効果があると判明した場合は見直しも検討する。
臨床試験には8月に製造承認を受けた財団法人北里研究所のワクチンを使う。被験者を投与量で2グループ(季節性のワクチンと同量、倍量)に分け9月中に1回目、10月に2回目を接種し副作用や抗体反応を調べる。被験者は募集済みで、小児を対象にした試験は今後検討するという。
また政府がワクチンの輸入交渉をしている製薬会社ノバルティス(スイス)の日本法人は、16日から日本での臨床試験を始めたと発表した。鹿児島と大阪で成人計200人に接種して安全性を確認後、小児120人に接種する計画という。【清水健二】
毎日新聞 2009年9月16日 20時18分