2008年2月22日
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●水戸市役所の駐車場、9月から有料化へ |
無料扱いは施設ごとに認証処理 |
水戸市は9月から市役所本庁舎駐車場(同市中央)の有料化に踏み切る。また、老朽化が進んでいる市庁舎と消防庁舎の建て替えを検討するため、4月から市庁舎等整備基金を設置し、並行して建設計画の検討を進める。いずれも21日に開催された市議会・総務環境委員会(須田浩和委員長)で報告された。3月議会で条例を制定する。 市役所などの駐車場を有料化するのは県内市町村では初めて。有料化と同時に、現在は午前8時〜午後10時と市民会館の業務時間に合わせて定められている駐車時間を終日とする。 市役所や市民会館の利用者については、有料化以降も無料で利用できるようにする。そのため、市役所での手続きと、市民会館での利用者で滞在時間が異なるため、施設ごとの認証処理を行う。 利用料は30分100円と周囲の民間施設に準じた。 市役所周辺では、店舗が多いなど利便性が良いこともあり、市役所や市民会館に用事がないのにもかかわらず、長時間車を駐車するケースが後を絶たないことや、周囲に民間駐車場が少ないことが指摘されていた。 市は、有料化とすることで、長時間駐車を排除・抑制するとともに、収入アップの一石二鳥を図る狙いがある。 市管財課によると、駐車場の収容台数は約400台ある。 同市役所は1972年、消防庁舎は71年に建てられ、空調や給排水などの施設の老朽化が進み、狭さや耐震性にも問題があることが指摘されることから、市庁舎などの建設計画を検討。基金を積み立てながら、移転なども視野に建設計画の立案を進める。毎年度積み立てる金額はその都度決める。 同課によると、市庁舎は鉄骨6階地下1階で、延べ床面積は1万2345平方b、消防庁舎は同3階建て、1417平方bとなっている。 |
●高校道徳テキストの一部、是正申し入れ |
県高教組に対し、教育庁は「問題ない」 |
県立高校の道徳の授業のテキストに、「特定宗教団体の教義を伝えるために書いた文章の一部が引用されている」などとして、県高教組(岡野一男執行委員長)は21日、和田洋子県教育委員会委員長に対し、「憲法と教育基本法が禁じる特定宗教のための宗教教育に当たる」として是正するよう申し入れた。 道徳の授業は、高校1年生を対象に、今年度から全国で初めて必修となったもので、テキストは1冊500円で県立高校1年生の生徒に配布された。 35編の文章が掲載されている。県高教組が宗教教育だと指摘しているのはそのうちの1遍。引用文は、大学の名誉教授が書いた著書の一部で、著書そのものは一般に販売されている。 遺伝子の世界を「奇跡的」と記した後、「サムシング・グレートのような存在を想定しないわけにはいかなくなります」「私たち生命体の大本にはなにか不思議な力がはたらいていて、それが私たちを生かしている、私たちはそういうものによって生かされているという気持ちを忘れてはいけないと思います」などと書かれている。 著者は「サムシング・グレート」という言葉の意味について別の著書で、宗教団体の教祖のことを指すと記しているなどから、高教組は、宗教教育に当たると指摘している。 県高教組の村田有副執行委員長(53)は「著者が何の宗教を信じようと、何を述べようと自由だが、公立高校のテキストに使用されるのは問題」だとし「ATCG(塩基)がきれいに対をなしている遺伝子を、著者は奇跡的と言っているが、すべての生命は一つの系統から進化したのだからATCGの組み合わせでできているのは当たり前。進化論で説明できることを、サムシング・グレートという超越的な存在で説明している」と話している。 これに対し県教育庁は「指摘に対しては調べていくが、引用した文章の内容は、宗教教育でも宗教活動のためのものでもなく問題はない」とし、著者が別の著書でサムシング・グレートは教祖を指すと記していることについては「(高教組が指摘するまで)知らなかった」としている。 |
●下妻・高道祖神社で「寒り棒」 |
子授かり願う伝統行事 |
子授かりを願うユニークな道祖神祭り「寒り棒(さやりぼう)」が20日、下妻市高道祖(たかさい)の高道祖神社(篠島昌之宮司)で盛大に行われ、市内外から多くの参拝者が訪れた。 起源などは定かではないが、旧暦1月14日に行われる同神社の伝統神事。子宝に恵まれるとされる宮司の祈祷が複数回あり、夜には追儺(ついな)の豆まきで境内が一段と盛り上がった。 道祖神は、子授かりや安産、下の病気などの守り神として昔から信仰を集めてきた。同日の大祭には、性の神に供える紅白のもちを陰陽物にかたどった「寒り棒」をつくり、昔から参拝者にも配る風習が残る。 道祖神の神徳をいただく縁起物の「寒り棒」は役員氏子らがしん粉もちで作り、社務所では小さなものは500円から、大きいものは1万円で販売され、女性参拝客らが求めていた。 祈祷が行われる同神社拝殿の後ろには別棟で、道祖神を祭った神社と「星宮」と呼ばれる神社の2社がある。境内には、多くの陽物を模した石などが供えてある。 |
●首都圏と産産学連携へ |
つくば市が都内で「促進市」 |
つくば市は21日、東京都千代田区外神田の秋葉原ダイビルで、「つくば産産学連携促進市イン・アキバ」を開催した。つくばエクスプレス(TX)沿線や東京都を中心とする首都圏の企業とつくばの研究教育機関やベンチャーとの産産・産学連携の機会を拡大。企業誘致や研究活動の活性化につなげるのが目的だ。 市が都内で産産・産学連携に向けた活動を行うのは、今回が初めて。東京都も共催した。首都圏中央連絡自動車道が全線開通すれば、多摩地区とつくばの所要時間が大幅に短縮。都は多摩シリコンバレーの企業育成で、つくばとの連携を目指している。 促進市には、つくば市内にある研究教育機関のうち、産学官連携に積極的な産業技術総合研究所をはじめ、筑波大学や高エネルギー加速器研究機構など7機関が出展。首都圏の企業や経済団体から多くの関係者が来場した。 岡田久司副市長は「つくば市には先進的な研究教育機関が集積している。独立行政法人化に移行したのに伴い、産学連携を推進する機関も増えてきた。今後、首都圏との産産学連携を活発化したい」とあいさつした。 7機関はそれぞれの特徴的な研究活動や産学連携の取り組み状況などを紹介。併せて、つくばの研究成果から生まれたつくば発のベンチャーも事業内容を発表した。 このうち、産総研は2006年度の産学官連携として、中小企業との共同研究は549件、全体的な技術相談は4377件に増加した実績を挙げた。産総研技術移転ベンチャーの社数は84社、売上高は33億円、雇用者数は627人に拡大したことを強調した。 筑波大は産学連携を全学的に支援した結果、03〜06年度の4年間で共同研究が飛躍的に増加した経緯を説明。06年度の大学発ベンチャーの増加数は8社で、全国の国公私立大の中でトップ、累計では現在68社で第4位の状況を示した。代表的な技術移転の事例では高速OCT機(眼底像撮影装置)の開発、大学発ベンチャーの事例としてはロボットスーツの研究開発を紹介した。 会場には相談コーナーも設けられた。新たなビジネスチャンスを求めて、つくばの研究教育機関との共同開発やつくばへの進出などを計画する企業関係者らが相談に訪れた。 |
●東京の小学生が卒業遠足 |
石岡・八郷地区で竹とんぼ作り |
東京都品川区立中延小学校(味村和行校長)の6年生児童27人が21日、石岡市の旧八郷町立朝日小学校を訪れ、教室で竹とんぼ作りの体験工作を楽しみながら、田舎の雰囲気や里山が身近に迫る光景を堪能した。 かやぶき民家の保存に取り組む「やさと茅葺き屋根保存会」(石岡市、木崎眞会長)が昨年5月、同校校庭に作った竪穴式住居のカヤのふき替え作業を請け負ったのがきっかけで「やさと里山体験クラブ」(鈴木俊勝事務局長)が卒業遠足の企画に一役買った。昨年までは東京ディズニーランドへの遠足が続いたが、味村校長が6年生全員で思い出に残る体験に残したいと、オリジナルの体験遠足となった。 首都高速と常磐自動車道を利用し1時間40分ほどで到着。辻地区の観光いちご園で存分に八郷産イチゴを味わった後、旧朝日小学校での竹とんぼ作りに挑戦した。 プロペラ部分を小刀で削る簡単な作業だったが、初めて小刀を手にする児童もいて、最初は悪戦苦闘。徐々に慣れると竹ひごを器用に削る作業もこなした。完成した竹とんぼを青空の下で飛ばして遊び始めると、あちこちで歓声がこだまし、児童たちは「ディズニーランドより楽しい」「皆で遊べるのがいい」と喜んだ。 持参した弁当を、もてなしのみそ汁と一緒に味わい、午後はかやぶきき民家を見学。都会では見ることのできない家屋に驚きと発見を繰り返しながら、帰途は柿岡農産物直売所で新鮮野菜を土産に帰京した。 同行した味村校長は校庭で歓声を上げる子供たちを眺めながら「子供たちのこの反応がすべて。来て本当に良かった」と話した。 |
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