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2009/09/14

金田本三部作

■金田伊功Special
Special
1982年に徳間書店から発行された商業誌。
アニメーター個人の原画集としては、初めての企画だったのではないでしょうか。
うちには3冊ありますが、確か帯がついていたはずなのに、残っていなくて残念…
この本でのコメントは、スタジオで口頭でお答えした記憶があります。

アクロバンチのOPのポジで、誤って僕が作画したレイカのカットが使われてしまって、後で金田さんに謝られましたが、こちらこそ申し訳ありませんという気持ちです…

編集はK-BOSSプランニングさんが担当されていたのですが、後に講談社のおともだちという幼年誌で連載したカポコの大冒険は、このK-BOSSプランニングさんとの企画でした。

■金田伊功Specialの店頭用ポスター
Photo
書店に貼られる宣伝用のポスター。
本に挟まって残っていました。
販促用としてTシャツも作られていて、当時良く着ていました。

■金田伊功GREAT
Great
1998年に、金田さんがCG映画のファイナルファンタジー制作に携わるため、スクウェア(現スクウェアエニックス)に入社して数年の間ハワイに行くことになり…
その際に佐野浩敏君とスタジオハード(当時)の谷澤君に協力してもらって作ったA4版の自費出版誌。

内容は、金田さんの描き下ろしのイラスト数点と原画集のほかに、金田さんとのゆかりのある方~金田さんにあこがれて業界に入った方に、その方の代表作・転機となった作品というテーマでイラストをお願いして描いていただいています。
実は、上映会と壮行会の予算を捻出することも目的でした。
編集はスタジオハードさんにお願いして、谷澤君が担当してくれています。

本誌に使用した作品は、全ての版権会社様の許可をいただいています。
この各社から版権許諾をいただくのと、多くの方にお願いした原稿の回収は本当に大変でした。。。

■金田伊功GREAT EX
Ex
上映会に来ていただいたお客様に無償でお配りした、上映会のパンフレットも兼ねたA4版の本なのですが…
実はどうしても有料頒布のGREAT本誌への掲載許諾をいただけなかった作品のイラストや資料を掲載するために急遽企画した本でした。
ですから、本当は赤本と黄本セットで、金田伊功GREATは完全体になるんです。。。

上映会は、新橋の徳間ホールで行いました。
上映会に関しては、アニメージュさんが全面的にバックアップしてくださったので本当に助かりました。
上映素材もビデオではなくフィルム(中にはニュープリントのものも!)という贅沢さでした。
MCは、声優の三木眞一郎さんにお願いしています。
アニメージュの読者の方を抽選でご招待した回と、業界関係者の回の二部に分けて行ないました。
上映回の後は、そのまま上映会場近くのお店を借り切って壮行会を開催しています。

後日、金田さんから最初は本当は(大げさなことは)嫌だったんだけれど、やってもらって良かったと言ってもらいました…
本当に大変な数ヶ月だったのですが、その一言で苦労が報われました。
そのときは、こんな大変なことはもう二度と出来ないなと思っていたのですが…
まさか10年後にこんな形で…

■金田伊功FOREVER
Forever
2009年8月30日、杉並公会堂にて催された「金田伊功を送る会」にご来場いただいた方に無償でお配りしたA6版24Pのフルカラー冊子。

スタジオ雄さんが編集を引き受けてくださり、短期間で素晴らしい本に仕上げてくださいました。
FOREVERは、Special~GREATに続く形になるようにと、アニドウのなみきさんが命名されたものです。

金田さんの偉業は誰にも継承できません。
僕たちに唯一できることがあるとすれば、楽しんで仕事をしていくということなのだと思います。

最後に…
最近は「金田フォロワー」という言葉をよく目にします。
たまに僕も、(越智さんも)そうなんですかと聞かれることがあるんですが…僕は断固としてその呼ばれ方を拒否します。
だって僕たちは「金田モドキ」世代だもん(笑)。

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