麻生内閣は16日午前、首相官邸で臨時閣議を開いて総辞職した。その後、記者会見した麻生太郎首相は「1年という短い期間だったが、全力を尽くした」と退任の言葉を述べた。同日発足する鳩山新政権に対しては「テロや海賊(対策)など、国際情勢に的確に対応してほしい。大いに期待している」とエールを送った。
会見に先立ち、首相は閣議で「自分の足らざるところを補ってもらい、内閣としての使命を共に果たすことができた」と、全閣僚に感謝の言葉を述べた。
昨年9月24日に就任した麻生首相の在任期間は358日で、現憲法下では、片山哲内閣の292日に次いで7番目の短命内閣となった。99年から続いていた自民、公明両党の連立政権にも幕が下ろされた。
内閣総辞職と同時に麻生首相は自民党総裁も辞任した。麻生首相は16日午後、職員に見送られて首相官邸を後にした。【坂口裕彦】
毎日新聞 2009年9月16日 東京夕刊