衆院選に河村市長の影
09.07.24
衆議院の解散でこの地方の各選挙区でも事実上の選挙戦が始まっています。
特に名古屋市内では前哨戦といわれた名古屋市長選挙で圧勝した河村市長が
今回の総選挙にも様々な影響を与えているようです。
総選挙の前哨戦といわれた09年4月の名古屋市長選挙。
民主党の河村たかし市長が自民候補を51万票という得票で圧倒しました。
河村流の選挙戦でおなじみになったのが自転車街宣。
そして全国初のこの政策でした。
「名古屋の減税・庶民革命を国政でも応援しもらわないと」
(名古屋市 河村たかし市長)
河村市長の就任で議席があいた愛知1区は、河村市長の元秘書と先の
郵政選挙で比例復活した自民の前職が出馬を予定しています。
さらに共産党や社民党も独自候補を擁立し、主要政党が
顔を並べる激戦区となる見通しですが、各陣営の選挙戦には、
河村市長の影がちらついているようです。
「解散」
民主党の佐藤ゆうこさんは河村市長の元秘書。
今回の総選挙でも河村市長の全面的な支援をうけ、
自ら河村チルドレンぶりを隠しません。

Q:河村チルドレンですか?
A:認めます。
一方、自民党の篠田陽介さんは、前回小泉旋風にのって
河村市長に肉薄し、比例の復活当選を果たしました。
いわゆる小泉チルドレンです。

Q:小泉チルドレンですか?
A:誰かのチルドレンとかそんな時代じゃない
みんなそう見るかもしれないけど最終的には本人が何を
したいのか、何を言っているのかということが問われる選挙。
小泉チルドレンだから小泉さんの言うことを聞くという時代じゃない。
相手のことは気にしないとはしながらも、河村流選挙が
手ごわいことは、ほかの誰よりも知っています。
向こうが自転車ならこちらは足でと、徒歩での街宣を
この4年間がんばってきました。

「自転車は有効と良く聞かされるが歩くのに勝るものはない
だから、できる限り歩き続ける。
それで時間が足りなくなったら乗るかも...」
(自民党 篠田陽介さん)
しかし河村市長が圧倒的な支持を得た本当の理由は
自転車街宣ではありません。
減税という誰もが望むわかりやすい政策を貫いたからでした。
国政選挙で減税といえば消費税のことになりますが、共産党を除けば
自民党も民主党も今のところ消費税は増税の方針です。
佐藤さんと篠田さんに消費税の減税について聞いてみました。

「市長の減税も日本全国で減税も有権者に喜んでもらえるので
そうなるようにまずムダを省く」(民主党 佐藤ゆうこさん)

「増税といっても何のためにするのかということ。
増税をした時にそれを何に充てるのかということをきちんと説明して
高齢化社会の中で社会保障費が足りなくなるのでこれだけ充てる...
ということをきちんと説明すれば国民には分かってもらえると思う」
(自民党 篠田陽介さん)
河村市長に代わる新たな1区の顔に、誰がなるのか。
選挙戦では対立候補とは別に、河村市長の庶民革命とも
戦わなければならないようです。
衆議院議員選挙は8月18日公示、30日投票です。