山口県上関町で原子力発電所建設計画を進める中国電力は、10日にも海域の埋め立て工事に着手する。反対活動を続けている同町祝島の島民らは、工事を阻止する構えをみせている。
計画は、海面約14ヘクタールを埋め立て、陸域と合わせ約33ヘクタールを造成、原子炉2基を建設する。中電は数カ月後にも国に1号機の原子炉設置許可を申請し、10年度着工、15年度の運転開始を目指している。
中電は4月、陸域の造成工事に着手したが、島民らは6月、海岸から陸上へ重機を搬入するための桟橋工事を阻止しようとした。県を相手取り、埋め立て工事の許可を取り消すよう求める訴訟も起こしている。
中電は6月までの約1年間、予定地と周辺の海域で国の天然記念物カンムリウミスズメを調査し、今月3日、「原発建設が生育に著しい影響を与えない」との結論を発表。その後、漁業関係者らに海上の工事区域を示した文書を配り、10日からの工事開始を告知している。【近藤聡司】
毎日新聞 2009年9月9日 西部朝刊