2009年9月12日 1時0分
福岡県警は11日、入浴施設に掲げていた「入れ墨のある方お断り」の看板を無視して入浴したとして、暴力団組長、藤浦良幸容疑者(54)=福岡県朝倉市=を建造物侵入容疑で逮捕したと発表した。藤浦容疑者は入れ墨をしていた。県警によると、「疲れを癒やすために風呂に入りたかった」と認めているという。同様のケースに同容疑を適用するのは極めて珍しい。
容疑は、今年2月、朝倉市内の入浴施設で「入れ墨のある方の入館は固くお断りします」と書かれた看板があった上、施設側から入浴を断られたのに、施設内に侵入したとしている。入浴日は特定していないという。
県警によると、藤浦容疑者は上腕部や背中に入れ墨をしていたため、入浴前に経営者が「他の客に迷惑がかかる」と注意したが、聞き入れなかったという。「入れ墨をした暴力団風の男が入浴している」との匿名の通報が6月、県警に寄せられ、捜査を開始。施設側は翌月に被害届を出した。県警は、看板や注意を無視して他人の建物内に無断侵入した行為と判断し、同容疑で10日、逮捕した。【川名壮志】