ヴァリアント・ソー大天使長(火星新任総監)との出会いについて―
千乃裕子
千乃正法キャラバンは〔ミカエル大王様御統治の地球の天界を奉ずる、日本国正法組織(千乃裕子会長及び主宰)が結成の〕、私、千乃裕子を、悪魔の支配する共産主義政党の下部組織、中核派並びに民青―民主青年同盟による過激派ゲリラの二十四時間連日攻撃から守る為、キャラバン隊を組んで、千乃裕子の仮住居であるパナウェーブ研究所(福井県五太子町)から、全国ツアーに出たのは九三年の春頃でした。ツアーと言っても、ゲリラの攻撃を避ける為のもので、山から町、町から村、森や林道、私有地、国有地などを、警察の許可を受けつつ、転々と移動をくり返しました。
あれは十年間無事故のキャラバンの後、五月十五日号の『週刊文春』(三流カストリ週刊誌)上に、千乃の過去の私生活及び家族と暮らす、義父の計理事務所兼借家と、その近隣の老役員夫婦が、取材に応じて、全くのデマ・中傷、歪曲論(千乃の生活とは似ても似つかぬ近隣の噂)を語り、その全面反論を正法月刊誌特別号及び第二号に掲載、汚名を晴らしましたが、そのゴタゴタに至る二年前の春から初夏に掛けて、初めてヴァリアント・ソー様(当時のUFO艦隊司令長官)にミカエル大王様を通じてお会いしました。キャラバンの途上、野営地での事で、一週間ばかり私有地に滞在させて頂いた折の出来事です。
研究所を出てからも変わらず過激派の攻撃に遭い、急き立てられての移動ばかりでしたが、攻撃の無い日もわずかながら有り、現在の所内での駐留ほどひどいものでは有りませんでした。
尤も、千乃車が使用中の密閉型では無かったので、身体的には楽な日が多かったと記憶しております。
景色を楽しみ、月刊誌編集が有れば、それを行ない、讃美歌を唱ったり、集いメンバーが送って下さる、季節毎のグリーティング・カードやお誕生日、クリスマスなどのささやかなお祝い――ゲリラの攻撃を忘れるほどの毎日でした――。
そうした或る日、会員から“宇宙人”の紹介と共に、ヴァル様やドク様、ソン様の掲載写真のコピーが送られて来て、宇宙人について興味は有りましたが、会見やUFO同乗の強い願望も無く、それ以前は墜落したUFOの三名死亡、一名生存で、ホワイト・ハウススタッフとの会見や、死亡者の解剖記録だのが公開された、アンドロイド型宇宙人であり、プレアデス星人が個人の庭に駐めた宇宙船と、その同乗者である、マネキン人形的な美人二名及び宇宙服とレーザー・ガン携帯の飛行士の写真を正法会員の方に見せて頂いたのみであったので、興味と無関心半々の心境でした。自分の身辺とはかけ離れた世界の出来事でも有ったからです……。
それが二ヶ月程経って、千草さんでしたか、その話を月刊誌に書こうと思って、もう一度写真を見たいと言いましたら、『大統領に会った宇宙人』の著書が送られて来ました。たま出版刊です。それにはジル様、ダニエル様、ヴァル様、タニア様が、UFOに興味を持つ人達の会議に参加された折のお写真で、特にジル様のお写真には、“宇宙人にはこんなに美しい女性も居たのか”と思う程驚きました。
只、私が見たいと思ったのは、ヴァル総司令官の制服姿で、別の著書でした!(現在、書名不明。)地球の軍人の制服、士官、将官服とは全然違った、非常にユニークなデザインなので、これはどういう効果を持つのか等考えながらしげしげと見ておりました。上衣の打合わせの両側に白い帯状の布が肩から裾まで二本通っているように見え、非常に目立つ物でした。後に伺って、遠くから見ても司令官と判る様にデザインして有るとの事。且つ機材一色及び飛行士やスタッフの制服が総て同色であるとの事で、少しの不注意や逸脱が、UFOの事故に繋がっては多大の損失を蒙るので、常にフライトの操作や手順に集中する為、同一色にしてあるとヴァル様から伺いました。そう言えば、地球の宇宙飛行士の制服や航空機のスタッフ(紺色では?)の制服など機能的に単一色に揃えて有るようですねえ。バスや電車、列車も同様だそうです(これは天上界の日本人の方から)。
それから一週間ほど経って、私が色々興味を示したからでしょうか、ミカエル様が直接ジル大天使を呼んで下さり(招待されて)、千乃車に来られました。
それは丁度、その頃私が読んでいた著書の、悪霊に悩まされ、被害を受けている家族の一人(二十才)が人を殺して刑務所入り。他の家族はそれぞれその怨念を持つ悪霊に脅かされるストーリーでしたが、ヴァル様はこちらを御存知ないので、わざとそのような御登場で、ジル様と来られて、何だかびっくり!
その後は意見の喰い違いや、理解の上の合意など有り、遂に現在の天上界メンバーとしてお迎えするに至ったのですが、例のお写真を私がじろじろ眺めたと言う事で、最初はひどく冷遇されました。
“大体、男性の写真をじろじろ眺めるものでは無い!”とのお叱りで、私としては制服のデザインに目を奪われた積もりなのですが、超能力がお有りのヴァル様は、その視線をびんびんとお感じに成り、“この女は何者か!”という事で、見に来られた。今以てその件で、私はあれはあゝだ、こうだと説明に時間を取っていますが(写真を見て、じろじろ見たと怒られるとは夢にも考えていませんでしたから、寝耳に水のお叱りでした!!
ミカエル様も一寸驚きの体で、何もコメントはなさらなかったのですが、私は恥ずかしがり屋で、男性をじろじろ見るタイプではないので、意外な出来事であったようです。)――しかしやはり超能力を持つ方は違うなと思います。皆さんも、宇宙から来られた方だと言っても、同じ人間ですから、呉々も失礼の無いようにお話すべきですよ! 特に金星や火星の方々は知能が高く、教養ある、立派な方ばかりですから――。
ヴァル様とはそれが初めての出会いでしたが、それから直ぐに天上界メンバーに成られた訳では無く、その後しばらくして、ミカエル様が生命を失なわれる程の御重病に成られ、危篤に成られて、何とか生き延びて頂きたいと思い、御臨終の床で(ヴァル様が丁度外科医との事で診て頂いておりましたが)、何とか是非生き返らせて頂きたい旨何度もお願いしました。ミカエル様に合体されて生命エネルギーを与えて頂くようにお願いしたのです。そして集中治療室と同様に治療して頂き、奇蹟が起こり、ミカエル様が死の床から生還されました(今は、ミカエル様共々、私達夫婦はヴァル様に足を向けて寝られません!!)。現在のようにお元気に成られる迄、その後も色々ケアーをして頂きました。
只、しかし、ミカエル様はそういった生命の危機を経られたので、ヴァル様の奇蹟の治療を御存知なく、私が本当に心からの喜びをお伝えして、ヴァル様が帰ると言われるのをお引き留めしておりましたら、ミカエル様が意識が戻られ、まず第一番に、“これは誰だ。”と言われて、もう驚いて、お生命を救って頂いた“生命の恩人だ”と何度もくり返し、お話しました。余計な人間が千乃車を占拠していると勘違いされての御詰問でしたから、ヴァル様がどのようにしてミカエル様のお生命を救って下さったかを誠意を尽くしてお話し、判って下さいました。それ以来、ミカエル様はいつも生命の恩人だと言われます!
ミカエル様が詰問された時は、ヴァル様もさすがにむっとされて、“私はもう帰ります。仕事は終わりましたから――。”と言われ、私は驚天動地! 又もや懸命にお二方を説得、ヴァル様が自らのお生命を賭してミカエル様をお助けになったのは、“人その生命を友の為に棄つ。これより大いなる愛は無し。”と何度も申し上げたのだと説明し、総てを“善意と友情と誠意”からの行ないと納得されて、今は無二の親友に成っておられます。“大天使長”にと御推薦した時は、すぐ御承諾下さいました。
その後、ヴァル様が、ジル様の夫君であるダニエル様、艦隊付属のドクター、ゲシュティポール様、アダムズ(ラ・ムー)船長、他大天使と成るべき人々を呼んで来られ、現在の天使界構成と成りました。
尚、ストレンジズ大天使補佐については、現在は御存命で、生霊としてヴァル様、ダニエル様を御本人として認定される為のものです。アダムズ大天使長補佐は、金星に於いて、アダムスキー型UFOをヴァル様とお二人で開発されました。ニビル星に伝わる“戦車”――古式UFOを改良され、種々のオート・システムも改良、新たに備え付けられたのです。
フォース・フィールドの理論も、たま出版刊『ラムー船長から人類への警告――太陽系大異変と驚くべき人類の未来』久保田寛斎著を読みつつ、ヴァル様、アダムズ様に種々設問し、御説明頂きました。私は理系でも物理学専攻でも無いので、そういった学問は好きですが、論文は手に負えませんから――。
現在の千乃車は、火星で亡くなられた十五烈士の前総監御夫妻を初めとし、ニビル星を探して、太陽のフレア侵入で壮絶な戦死をされた上官とその部下(ヴァル様直属)の後を継いで就任されたミルズ総司令官なども来て居られ、非常に充実して楽しい毎日を送らせて頂いて居ります。勿論最初からUFO艦隊とヴァル元総司令官(現在は新総監)の仲介、伝達をしておられるワトソン司令官並びに総監補佐も時折車内に入って来られ、冗談を言って笑わせて帰られます。
冗談、ユーモアの大家は勿論、ミルズ総司令官。数日前に無理矢理天上界に連れて来られたのでかなり戸惑いつつも、あのストレンジズ博士(大天使補佐)は穏やかな、そして社交的なお人柄で、ヴァル様、ダニエル様と久しぶりの旧交を温め、ヴァル様御説明の千乃の生活と仕事と、無理解なアース・チェッカーに虐待され、且つ集いの背反や心無い背反者増山潤による千乃への冤罪と誹謗、讒言で、アース・チェッカーを送り込まない非協力姿勢に、病魔に負けつつある日々に大層同情され、慰めて下さいます。
このように歴史始まって以来の千乃車の天上界は素晴らしいのですが、マスコミと過激派のマイコンによる正法組織崩しは、ニビル禍から全人類と地球を救うには至らず、只、大災害と滅亡を待つだけの昨今である事は、情けない限りです。
天と千乃を信じさえすれば、救われる正法者であり、日本民族であり、地球人類であるのに――。
|