石井、デビュー戦いきなり吉田と五輪「金」対決！

デビュー戦の相手が吉田秀彦（右）に決まり、闘志を見せる石井慧

　総合格闘技史上初の日本人五輪金メダリスト対決が、ついに実現する。１２月３１日か来年１月３日に行われる「戦極」ニューイヤーイベント（会場未定）での対戦が決定した北京五輪１００キロ超級金メダルの石井慧（２２）＝国士舘大＝とバルセロナ五輪７８キロ級金メダルの吉田秀彦（４０）＝吉田道場＝が１４日、都内で会見し、“世紀の一戦”への意気込みを語った。

　プロデビュー戦が決まった石井は、タンクトップ姿で登場。柔道時代よりも明らかにビルドアップした上腕二頭筋を、マッチョポーズで誇示し「尊敬していた先輩のあごの先端にパンチを打ち込めることは幸せなこと」と挑発した。さらに「柔道は辞めたので、これから入場でもどんな時でも柔道着を着ることはない」と柔道との“決別”を宣言。「エキサイティングな試合をする。つまらない寝技はしない」と打撃勝負を約束した。

　一方、スーツ姿で登場した吉田は「アゴへのパンチはそう簡単に当たるものではない。総合格闘技の難しさを教えられるいいチャンスだと思う」と不惑を迎えた大人のコメントで応戦。１８歳差の対戦となるが「アラフォーでも若いヤツには負けないぞ、という気持ちはいつまでもある」と強気で、ささやかれる引退説についても「そういうのはあまり考えていない。やれる時までやるのが僕の信条」とはねのけた。

　◆戦極ルール　試合形式は５分３ラウンド（チャンピオンシップは５分５ラウンド）。判定はラウンドごとに３人のジャッジが行う。同点の場合は、どちらがＫＯか一本により近づくことができたかを重点にジャッジがどちらかの選手に勝ち票を投じる。噛（か）みつき、頭突き、金的攻撃、頭部・顔面へのひじを使った攻撃などは禁止されているが、３点ポジションでの頭部へのひざげり、グランド状態になった相手への踏みつけは認められている。