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消火器破裂:小4重体 89年製、雨ざらしで腐食--大阪の駐車場

 15日午後4時50分ごろ、大阪市東成区中本4の駐車場で、放置されていた消火器4本のうち1本が破裂し、近くの自営業、翁長(おなが)良光さん(48)の長男宥之介(ゆうのすけ)君(10)=市立中本小4年=の頭部を直撃した。病院に運ばれたが意識不明の重体。消火器は約20年前から雨ざらしのまま置かれていたといい、内部は腐食していたとみられる。大阪府警東成署が、破裂した原因を詳しく調べている。

 同署によると、破裂した消火器はヤマトプロテック(東京都)製の粉末加圧式消火器(高さ55センチ、直径17センチ)。1989年に製造され、重量は10キロ前後ある。宥之介君が駐車場内で遊んでいた際、消火器の安全栓のピンを触っていたのを、一緒にいた同級生が見ており、その際に消火器が破裂したとみられる。消火器の胴体部は底が抜けた状態で約10メートル離れた駐車場に接する路上に落ちており、底も胴体部近くにあった。

 消火器は、駐車場を管理する50代の男性が90年ごろから、4本まとめて放置していた。男性がかつて使用していたもので、不要になったことから、駐車場の北東隅の壁際に置いていたという。

 総務省消防庁によると、消火器の耐用年数は8~10年。老朽化すると、内部で腐食が進み、破裂するケースがある。ヤマトプロテックの担当者は「8年を超えると交換をお願いしている。雨ざらしは想定しておらず、かなり腐食が進んでいたのでは」としている。

 現場はJR大阪環状線玉造駅東約500メートルの住宅街。【花牟礼紀仁、堀江拓哉、田中博子、茶谷亮】

毎日新聞 2009年9月16日 東京朝刊

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