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朝青、初顔33連勝…イチロー級大記録!?

 鈴木一泰氏(右)と握手する朝青龍
 鈴木一泰氏(右)と握手する朝青龍

 「大相撲秋場所・2日日」(14日、両国国技館)

 横綱朝青龍が栃ノ心を一方的に押し出し、初顔相手の連勝を「33」に伸ばした。取組後は米大リーグで9年連続200本安打をマークしたイチロー外野手の兄、鈴木一泰氏が激励に駆けつけるなど祝福ムードだったが、報道陣の問いかけには無言を貫いた。横綱白鵬も雅山を押し倒した。

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 格の違いを見せつけた。立ち合い右のど輪で飛びかかった朝青龍は左からおっつけて栃ノ心の動きを封じる。すかさず胸に突きを1発、2発、3発。力なく土俵下にうずくまる相手を悠然と見下ろした。反撃する暇を全く与えない速攻相撲で連勝スタートを切った。

 栃ノ心とは場所前にけいこを重ねてきた。番付発表直後の2日には、がっぷり四つから寄り切られるなど、3勝3敗と大苦戦したが、けいこを重ねるごとに、出し投げなどの技で相手のパワーを封じる策を見いだした。けいこ最終日の10日には6戦全勝。対策は場所前に練り上げていた。

 会心の相撲内容に上機嫌かと思いきや、支度部屋では口を開かずじまい。「速い相撲でしたね?」「初顔の33連勝ですね?」と水を向けられても表情すら変えなかった。「立ち合いはよかった」とだけ発した初日以上の不機嫌さで、報道陣の質問を完全にシャットアウトした。

 8月に開催した「朝青龍杯」の優勝トロフィーをデザインした“アニロー”こと鈴木一泰氏が駆けつけると「ああ、お兄さん」と笑顔で出迎えたが、すぐに無言に逆戻り。プロレス団体「ノア」所属レスラーのKENTA、モハメド・ヨネからも訪問を受けた後は、不機嫌そうに家路に就いた。イチローの記録へのコメントもなかった。

 師匠の高砂親方(元大関朝潮)は「(栃ノ心を)研究した成果を出したんだろ。そういうことが大事。(体は)どこか痛いところあるんだろうが、そんなことは言ってられない!」と弟子の思いを代弁した。順調なスタートの朝青龍が4場所ぶり優勝へ突き進む。

(2009年9月14日)
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