2009年09月15日

思い通りに撮りたいなら映画監督になれ

漫画家唐沢氏がNHKに出演番組中止要請(朝日)

 漫画家唐沢なをき氏(47)が、NHK衛星第2「マンガノゲンバ」(日曜深夜0時20分)の放送中止を要請したことが13日、分かった。唐沢氏の妻でエッセイスト唐沢よしこ氏がブログで明らかにした。

 同番組は、漫画家のインタビューと仕事風景をドキュメンタリータッチで描く。NHKのスタッフが唐沢氏に密着取材したが、唐沢氏が途中で取材を拒否したという。その理由を、よしこ氏は「この番組の取材、ほんっっっと〜〜〜〜に不愉快だったからです。インタビューが誘導尋問的なんです」とつづった。ディレクターの頭の中にインタビューのストーリーがあり、唐沢氏がそのストーリーと違う発言をすると、がっかりした顔で「いや、そういう答えじゃなくて〜」と別の答えを要求したという。

 よしこ氏によると、取材はあと2日分残っていたが断った。そのため、なをき氏の同番組出演はなくなった。なお、なをき氏の実兄はコラムニスト唐沢俊一氏。





 これは別にNHKのディレクターに限ったことではないと思いますが、誘導尋問的なインタビューを行ったということについては、先日の「JAPANデビュー」に通じるものがあると思います。

 件の番組も、台湾の人たちに対してNHKは誘導尋問的質問をしました。また、親日的な話を切り出した人に対しては「いいお話はこれまでも聞いていて皆さんご存知なので、今回はそれ以外のことを話してください」と要請し、無理やり日本統治時代の悪かったことを彼らから引き出すことに成功しています。もちろんインタビューに答えた人はよかったこともたくさん話したのですが、それらはディレクターの意にそぐわないものだったので全て削除されました。ディレクターは自分の脳内にある「あるべき歴史」を体現するために、台湾の方々を騙して利用したのです。

 今回唐沢さんを取材したディレクターも、自分の中で思い描いた「あるべき唐沢なをき」を体現したかったんでしょうねぇ。だから、自分のイメージと食い違う答え方をされたとき、あからさまに不愉快な態度を取ったのだと思います。しかしこれって、取材を受ける側からしてみれば冗談じゃない話ですよ。お前が勝手に作ったイメージを本人に求めるなって。

 相手がイメージで売ってる芸能人ならば、それでもいいでしょう。しかし漫画家さんというのは、作品のイメージと本人のイメージが必ずしも一致するとは限りません。それにテレビに出ることには慣れてない人がほとんどなんだから、そこらへんのサービスだってできないのが当たり前ですよ。どうしてありのままの漫画家の姿を映そうとせず、わざわざおかしな演出を入れようとするのでしょうか。まあ、それがテレビマンの性質なんでしょうけどね。

 かつて佐藤栄作は首相退任会見において「偏向的な新聞は嫌いなんだ。大嫌いなんだ。直接国民に話したい」と言ってテレビカメラにだけ向かって話しましたが、今やテレビだって嘘とやらせで塗り固められています。私は、テレビなど新聞以上に信頼がおけないメディアだと思ってますね。大宅壮一が言った「一億総白痴化」はまったく正しかったと思います。





高速無料化 北海道、九州で先行実施へ 民主方針(産経)

 民主党は衆院選のマニフェスト(政権公約)で明記した「高速道路の無料化」を、北海道と九州で来年度から先行実施する方針を固めた。複数の関係筋が14日、明らかにした。利用状況や経済効果をにらみながら無料化路線を段階的に拡大していく考えだ。

 ただ、これまでの道路建設に伴う約30兆円の有利子負債や道路の維持管理コストをどう捻出(ねんしゅつ)するかはいまだに示されていない。民主党の鳩山由紀夫代表が掲げる「温室効果ガス25%削減」方針にも矛盾するとの指摘もある。

 無料化を先行実施するのは、供用されている高速道路約7678キロのうち、北海道エリアの581キロ、九州エリアの794キロ。東名高速など大都市圏をつなぐ主要路線と比べると、交通量が少ない路線だ。

 高速道路を無料化すれば、交通渋滞、排ガスによる環境悪化、料金所廃止による雇用問題、他の交通機関への影響−など数々の問題が起きるといわれる。

 このため、民主党では、交通量が少なく、限定された地域で先行実施すれば、無料化に伴う悪影響を最小限にとどめることができる上、対策を講じやすいと判断した。加えて地域経済に与える効果などを把握でき、このデータを基に複合的な地域活性化策を策定できるメリットもある。

(以下略)





 おいおい、民主党政権はJR北海道とJR九州を潰す気か?

 JR6社のうち、東日本・東海・西日本の本州3社は完全民営化を達成しましたが、三島会社と呼ばれる北海道・四国・九州は未だに国が株式を保有しています。経営基盤が脆弱なため、今後も完全民営化する目処は立っていません。それでも頑張って何とかやってるというのに、これでは息の根を止められるようなものですよ。

 公共交通機関が衰退したときに割を食うのは誰かというと、車を運転できない子供たちやお年寄りです。まあ少子化の時代だから子供のことはいいとしても、高齢化社会で交通インフラが整っていないと酷いことになります。ただでさえ北海道なんかはダイヤが薄すぎてマトモに利用できない路線が多いのに、それに加えて長距離乗車客まで減ったらもう路線を維持できなくなりますよ。

 高速道路が無料になると、幸せになる人よりも不幸になる人のほうがはるかに多いです。弊害だらけでいいことなんかほとんどないのに、民主は本気で無料化を推し進めるつもりでしょうか。言い出した手前やめられないのかもしれませんが、いい加減に目を覚ますべきだと思います。

 そんな私の対案は、緑ナンバー車だけ無料にすること。そうすることで運送業者の負担が減り、経済的にもかなりのメリットがあります。高速道路は、行楽で利用する人たちよりも仕事で利用する人を優先すべきなのです。完全無料化で不要不急の利用者が増え、物流を滞らせるようなことは愚の骨頂だと思いますね。


posted by atsu at 22:18| 東京 晴れ| Comment(1) | TrackBack(0) | ニュース−社会 メディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おばんです。

わたくしも以前から危惧しておりました高速道路無料化、ナント南北端からですか!?しかも車率が多い地方で。
atsuさまのご指摘通りの悲劇が無きにしもあらずです。ETCが無くったって、タダで高速道路が走れるんだったら、新幹線がいくら開通したって敵いっこ無いですわ。

出来ることなら、atsuさま案の「緑ナンバー車無料化」に大賛成です。彼らもこういう自由化の波に飲まている被害者な訳ですから、そういう所を汲んであげるべきではないかな?とわたくしも思います。
無料化したら、DQNドライバーがわんさと高速を荒らし、事故多発…もう戦争に近い状態になる地獄絵図が想像してしまうだけでもたまらんです。そういう抑止効果という意味でも、有料化ってのは必要なんじゃないかな?と今更ながら思うようになってきました。
Posted by T.Kiyomizu at 2009年09月15日 23:31
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/128128909
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック