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高校時代国際大会V…氷上のバレリーナ 太田さん、ショー転身後進指導も「奥深さ再認識」高校生時代、フィギュアスケートの国際大会で優勝し、「氷上のバレリーナ」と呼ばれた太田由希奈さん(22)(京都市伏見区)が競技を引退し、同志社大の学生として新しい一歩を踏み出している。スケートに関してもアイスショーに出演したり、子どもたちへの指導を行ったりし、活躍の舞台を広げている。 4歳でスケートを始め、名門・京都醍醐クラブに所属した小学6年生の時、複数の3回転ジャンプを飛んで脚光を浴びた。 長い手足とクラシックバレエの素養を生かした確かな演技力で、高校生時代には「技術の安藤、芸術の太田」と称されながら、安藤美姫選手らと競い合った。 2004年1月の四大陸選手権で優勝。しかしトリノ五輪(06年)への地歩を固めようとした矢先の高校3年の夏、ジャンプの練習で着地に失敗し、右足首を損傷する大けがを負った。 新鋭・浅田真央選手の登場などに、はやる気持ちを抑えながらアメリカに渡ってリハビリに取り組んだ。 06年冬にカムバックし、入念な準備を整えて臨んだ07年冬の全日本選手権。結果は7位だった。 結局、右足の違和感はぬぐい去れないままでの演舞となったが、「もてる力は出し切れた。競技としては、それよりも上をもう目指さなくてもいいかな、という気になった」 そして昨年11月、競技生活からの引退を決意。「人間の幅を広げて成長していきたい」と、休学していた同志社大での学業を再開し、今春から政策学部でスポーツ政策や政治経済などを学んでいる。 それに先立つ2月からはプロスケーターとして日本各地で行われるアイスショーへの出演も開始。足に大きな負担がかかるジャンプは封印しているものの、見る人に感動を与えるスケートの奥深さを再認識する日々だという。 「子どもらへの指導を始めたのもそうだけど、いろんな世界に飛び込んでいく気持ちを大切にしたい。そして苦境にある人には、そっと背中を押してあげられる人になりたい」。太田さんは今、自らの経験を貴重な糧として、しっかりと前を見据えている。 (2009年9月15日 読売新聞)
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