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骨肉腫と闘う:/9 抗がん剤投与2日目、胃がむかつく=社会部・佐々木雅彦 /大阪

 ◆社会部・佐々木雅彦(43)

 病院内の患者用資料室にあった抗がん剤の解説書によると、20世紀初め、がんを研究していた医師が戦場で使われたマスタードガスという毒ガスに、がんの発生を抑える作用があることを発見した。それが抗がん剤研究の始まりという。

 担当医にも聞いてみた。がん細胞は活発に分裂して増殖する。抗がん剤には、分裂が盛んな細胞を攻撃する働きがあり、がん細胞を破壊できる。と同時に正常細胞も攻撃するため副作用が生じる。がんの中でも、骨肉腫は抗がん剤が非常によく効く。それでも高齢になると、体が副作用に耐えられなくなるということだった。

 私は、転移を防ぐために化学療法を6クール受けることに決まり、後に3クール増えた。1クールは、抗がん剤を投与し副作用から回復するまでの3週間。化学療法は、がん切除の手術前にも実施されるが、私の場合は骨折の恐れがあったので手術を優先し、化学療法は手術後だけとなったのだ。

 2月16日、1クール目が始まる。抗がん剤はアドリアマイシンとシスプラチンの2種類。投与2日目の夜、胃がむかついてきた。副作用に苦しむ日々がやってきた。

毎日新聞 2009年9月15日 地方版

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