“花道”石井戦決定!吉田 年内で引退へ
ニューイヤーイベントでの対戦が決まり、早くも火花を散らす石井慧(左)と吉田秀彦
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柔道王・吉田秀彦(40=吉田道場)が今年限りで現役を引退する可能性が高いことが14日、分かった。「戦極」は同日、大みそかに有明コロシアムで行われるニューイヤーイベントでプロ格闘家デビューする北京五輪柔道100キロ超級金メダリストの石井慧(22=国士舘大)と吉田が対戦することを発表した。40歳となった吉田は史上初となる柔道金メダリスト対決で、後輩の石井に今後の格闘技界を託すべくリングに上がる。
黒いスーツにピンクのシャツを着た吉田は、黒いタンクトップを着て肉体を誇示する石井の姿をじっと見つめた。この日行われた石井戦決定の会見。吉田は「初戦ということで総合の難しさを教えるいいチャンス。(石井は)あごにパンチを打ち込むと言っていたが、そう簡単には当たらない。年は離れているが精いっぱいやって勝ちにいきたい」と史上初の金メダリスト対決への決意を新たにした。
今月3日で40歳を迎えた吉田は、すでに肉体的にも限界に来ている。1月4日に行われた「戦極の乱」の菊田戦の敗戦後には「これで引退かもしれないし、ゆっくり休んで考えます」と引退も示唆していた。6月に柔道界の後輩である石井の戦極参戦が決まったこともあり、徐々にラストマッチの相手は「石井」という思いは強くなっていった。吉田自身は去就問題について「引退?負ければ思うが、アラフォーでも若いやつには負けないと思う。進退はあまり考えていない」と否定したが、戦極を主催するワールドビクトリーロード(WVR)の國保尊弘取締役は「引退?負けたらどこかで考えると思うので、(吉田と)別途話そうと思う」と引退が近いことを明かした。吉田に近い関係者も「02年に格闘家デビューして7年も戦って肉体的にも精神的にも疲弊している。石井という後輩も総合にデビューするし、勝っても負けてもこれで終わりだと思う」と大みそかでの引退を示唆した。周囲の状況をみても、石井戦が引退試合となる可能性は極めて高い。
「石井が入って起爆剤になってくれたらいい。総合格闘技が盛り上がるのはいいと思う」と吉田。若き後継者との大一番にすべてを出し切り、有終の美を飾ることになりそうだ。
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