住友化学は農業事業に参入する。5年間で全国30〜40カ所に農場を展開し、果物や野菜を百貨店など大手小売りに直接販売する。2015年度に50億円の売上高を目指す。住友化学は農薬・肥料の国内最大手で、農産物の生産・販売まで一貫して手がけ、相乗効果を狙う。農業の規制緩和が進む中、流通大手などに続き、製造業にも新規参入の動きが本格化してきた。
全国10カ所に農業事業子会社を設立して直営農場を経営するほか、20〜30カ所の農場に生産を委託する。農産物は自社ブランドで販売する。三菱化学などが屋内で野菜を水耕栽培する「野菜工場」を手がけたり、食品メーカーが原料の野菜などを栽培したりする例はあるが、全国規模で農地を確保して異業種参入するのは大手製造業で初めてとなる。
(08:46)