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処方せんの単位量、「1回の内服量を基本に」

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 厚生労働省は9月14日、「内服薬処方せん記載方法の在り方に関する検討会」の第4回会合を開き、これまでの議論の論点を整理した報告書の骨子案を提示した。骨子案では、将来的に処方せんに記載する際の単位量は「患者の分かりやすさの観点から、最小単位である1回の内服量を処方せんの基本とする」とし、散剤や液剤については製剤量(薬剤の重量)で記載するとしている。

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 骨子案は、(1)内服薬処方せん記載のあるべき姿(2)内服薬処方せん記載方法の標準化に至るプロセス(3)移行期間における対応―の3章で構成。

 (1)では、最も望ましいのは、1回量、1日量、1日の服用回数、服用時期、服用日数などすべてを記載していることであるとしたものの、限られた時間ですべて記載することが困難であることを指摘。また、「最小単位である1回の内服量を処方せんの基本とする」ことや、散剤や液剤は薬名を販売名で記載した場合には製剤量で記載することを示した。

 (2)では、▽3回に分けて服用することを意味する「分3」、「×3」、「3×」などを日本語で明確に記載することを標準にする▽処方を行うシステムでは1回量か1日量のいずれかで入力された場合でも、出力時は両方が記載されるようにする▽医師、歯科医師、看護師、薬剤師などの養成機関や卒後教育において、教育や試験の出題について留意が必要である―などを挙げた。
 (3)では、実施状況を把握した上で、遅くとも5年後には対策を再検討するとした。

 「分3」、「×3」、「3×」などを日本語で明確に記載することを標準にすることについて、日本病院薬剤師会の土屋文人常務理事は、「分3」については誰も誤解しないと考えられることから「残しておいてもいいのではないか」と指摘した。また、筑波大附属病院の大原信医療情報部長は、「大事なのは誤解を招く表現をいかに削除するかであって、間違わなければ残すことは問題ない」と指摘。これに関して、「特定非営利活動法人ネットワーク医療と人権」の花井十伍理事は、「『危ない表現を使うな』ということを積極的に書いていただきたい」と強調した。

 厚労省は委員の意見などを受けて骨子案を修正。その上でパブリックコメントを募集し、11月末の検討会で報告書案として提示する見通しだ。


更新:2009/09/14 23:33   キャリアブレイン

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