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きょうのコラム「時鐘」 2009年9月15日
イチローの9年連続200安打は、10年連続への通過点に過ぎないだろう。そこに大記録の意味がある。24号ホーマー3安打5打点の松井の活躍もかすむ金字塔である
が、意外にもスタンドは空席が目立った。球史に「記録と記憶」の両方を刻む難しさを見た。ファンも記録を評価する派と、感動を大事にする派の2つに分かれる。観客数の差はその象徴だろうか 民主党の小沢一郎代表代行は「同じ名前で、マスコミにあまりいいイメージを持たれていないことも似ている」とイチローファンを自著で認めている。一方、作家の村松友●さんは「七割の憂鬱(ゆううつ)」で、自然体の会見や打撃のドラマ性を評価して断然、松井派だ どの世界にも、2大ライバルの両方とも好きという人は少ない。「一郎流」マスコミ嫌いは、あえて敵を作って自らを奮い立たせる作戦のようにも見えるが、ひいきの偏愛ぶりが活力源となるのは政界も球界も同じかもしれない 200安打の話から少々脱線してしまったが、大記録達成で好敵手不在となるのが心配だ。一路、わが道まっしぐら。真価を問われるのは明日からである。 ●は示ヘンに見 |