山口放送局

2009年9月15日 9時30分更新

上関原発 住民抗議続く


上関町の原子力発電所の建設をめぐって、中国電力は、13日は行わなかった海の埋め立て工事に向けた作業を14日再開したいとしていましたが、現地では、建設に反対する住民の抗議活動が続き、作業を始めることはできませんでした。

中国電力は、上関町の原子力発電所の建設に伴う海の埋め立てに向けて、工事の範囲を示すブイを近くにある平生町の港から運び出して、海に設置することにしています。
しかし、中国電力が作業を始めようとした今月10日から、建設に反対する漁業者などが、現地で抗議活動を続けこう着状態が続いています。
中国電力側は、きのうは行わなかった作業を再開しようと14日午前7時半ごろからブイを運びだそうとしたのに対し、海上には建設に反対する漁業者のおよそ20隻の漁船などが集まったほか、港の近くでは建設に反対する住民およそ70人がマイクを使いながら計画の断念を訴えました。
このため作業を行うことはできずにこう着状態が続き、中国電力は午後4時すぎ、14日の作業を断念しました。
中国電力上関原子力発電所準備事務所の村田誠部長は、「あす以降も住民を説得して工事への理解を得たいと思っている。
必要であれば住民側と話し合いの場も持ちたい」と話していました。一方、抗議活動を続けている「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の事務局長、清水敏保さんは(54)「30年近くこの問題で島の人たちは苦しんでいる。
今後も島の暮らしを守るため、原発建設に反対していきたい」と話していました。