民主党の鳩山由紀夫代表は23日、テレビ朝日の報道番組で、政権獲得後に編成する10年度予算の国債の新規発行額について「(今年度より)増やさない。これ以上増やすならば国家はもたない。減らす努力をしなければならない」と述べ、抑制に努める考えを示した。
補正後の09年度予算で新規国債発行額は44兆円と過去最大となっている。鳩山氏は「(国債発行を)増やしておきながら、この程度でGDP(国内総生産)が戻ったと喜べる話ではまるでない」と政府の対応を批判。「暮らしをよくすることで景気を導く発想に変えることで、借金を増やさないで済む」と強調した。
また、核持ち込みに関する日米間の密約について「政権を取ったら米国に行って調査し国民にきちんと説明する」と述べた。
その上で、非核三原則のうちの「持ち込ませず」を密約公開後も堅持するかどうかについて「オバマ大統領を説得して『持ち込ませず』ということは十分にできる」と述べ、9月下旬開催で調整中の日米首脳会談で協議する意向を示した。
鳩山氏は「米国も、非核三原則を守るという気概を持ち始めている」と指摘。首脳会談で「持ち込ませないようにする。政治家として覚悟をもって臨むしかない」と強調した。【佐藤丈一】
毎日新聞 2009年8月24日 東京朝刊