1939年に日本と旧ソ連が中国東北部国境付近で武力衝突したノモンハン事件の犠牲者を慰霊し、従軍体験者の話を聞く集会が13日、浜田市殿町の浜田護国神社であった。
出雲市大津町の柳楽林市さん、同市大社町の金築永吉さん、益田市白岩町の石川正さん=いずれも(92)=と遺族や市民約30人が出席。
金築さんは「戦車数十台の敵に向かってこちらは速射砲。とても相手にならなかった」と話し、今も体内に爆弾片が残る柳楽さんは「塹壕(ざんごう)で倒れ、死ぬと思って母の顔を思い浮かべたが、口では天皇陛下バンザイと叫んだ」などと生々しく語った。
会を主催したノモンハン会(坂本文江事務局長)は、島根県内と広島、山口県出身者らで編成された部隊の隊員や遺族で結成し、ノモンハン停戦記念日の9月16日ごろ、毎年、集会を開いている。連絡がつく元部隊員は10人程度に減っている。
【写真説明】従軍体験を語る柳楽さん(右)
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