記者会見する三牧雅明社長=11日午後、大分市生石かんたん倶楽部
プロバスケットボールリーグ「bjリーグ」の大分ヒートデビルズが2009~10シーズンも継続参戦できることが、11日にあったリーグ理事会で認められた。経営難で存続が危ぶまれていただけに、大分市内で記者会見した三牧雅明社長は「ホッとした」と話した。
チームは初年度の05~06シーズンから参戦しているが、運営会社は赤字続き。08年12月に現在の会社「大分ヒートデビルズ」(OHD)が引き継いだ。
OHDは経費節減に努め、単年度赤字を約3分の1の3500万円(見込み)に圧縮。しかし、リーグは来季から分配金を廃止。各チームの財務状態を厳しく審査する方針を示していた。
三牧社長らは継続参戦が認められた要因について、(1)資金面のめどがついたこと(2)ブースター(ファン)、後援会、県バスケットボール協会などの署名活動―を指摘。
09~10シーズンの運営費は約1億2千万円と想定。スポンサー収入とチケット収入は現状の約6千万円に上乗せを図り、場合によっては新たな出資者から取り付けた3千万円の借入枠を使う―としている。
署名活動については、大分地区後援会が中心になり約2万5千人分の署名をリーグに提出。県協会も公式な存続要請文書を提出していた。
今後はOHDが暫定的に来季のチーム編成を進め、7月に設立する新会社にバトンタッチ。OHDの債務はリーグと協議して処理するという。
三牧社長らは「何とか球団ブランドは守れたが、厳しいことには変わりない。リーグ最低のチケット収入を増やすため、一人でも多くの人に観戦してもらい、県民球団に育ててほしい」と呼び掛けた。
別府市長「安心した」
チームがホームタウンとする別府市の浜田博市長は「ひとまず安心した。これを機に選手をはじめとするチーム関係者がいっそう奮起し、一人でも多くの人が試合会場に足を運んで盛り上げていただきたい」とのコメントを出した。
与那嶺がFA権行使
大分ヒートデビルズは11日、与那嶺翼(26)がFA(フリーエージェント)権を行使すると発表した。FA権は一定以上の試合に出場した選手に与えられ、どのチームとも自由に選手契約できる。
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