行橋市消防本部係長が10日に長崎県壱岐市で道交法違反(酒酔い運転)容疑で逮捕された事件を受け、八並康一市長は11日に会見を開き「職員に飲酒運転をしないように言い続けてきただけに、残念で悔しい。市民に申し訳ない」と謝罪した。
八並市長と職員の処分については刑事処分決定後に決めたいとしている。
長崎県警壱岐署によると、同本部予防係長の門司区下馬寄、村上裕正容疑者(42)は10日午後4時すぎ、壱岐市芦辺町の店舗駐車場で酒に酔い乗用車を運転し店舗の壁を壊す事故を起こし、道交法違反容疑で逮捕された。行橋市は11日午前、壱岐署から消防本部への身分照会で逮捕を知ったという。
一方、逮捕の連絡を受けた市消防本部では昼休みに会議室に職員約20人を集め、池上正二消防長が「市民の模範となるように十分注意をしてほしい」と訓示。村上容疑者は9、10日の休暇届けは提出したが、県外に出る場合に必要な報告はしていなかった。
村上容疑者は2001年3月に飲酒運転し、コンビニ駐車場で高校生を殴り傷害の現行犯で逮捕され、停職1年の処分を受けた。八並市長は「本人に飲酒の際は注意するよう指導していた。公務員としてあるまじき行為だ。厳正に対応したい。各部長を通じ全職員に飲酒運転をしないよう再度徹底させた」と語った。
また、各部長に対し全職員のアルコール依存症調査と、公用車に乗る場合は検知器によるチェックの徹底を指示した。
=2009/09/12付 西日本新聞朝刊=