4代連続で“世襲首相” 16日に世界的珍記録?16日召集の特別国会で民主党の鳩山由紀夫代表が第93代首相に選出されると、首相経験者を祖父や父に持つ“世襲首相”が4代続くという珍記録が生まれる。民主主義が定着した先進国では世襲のリーダー自体が珍しく、海外でも話題を呼びそうだ。 90代首相の安倍晋三氏は、母方の祖父が日米安保条約改定で知られる岸信介氏。91代首相の福田康夫氏は親子2代で首相になった初のケースで、父赳夫氏が現職時代は秘書官を務めた。92代の麻生太郎首相は戦後復興に尽力した吉田茂氏の孫。 鳩山氏の父方の祖父は、その吉田氏と激しい権力闘争を繰り広げた一郎氏で、日ソ国交回復を成し遂げ、自民党の初代総裁も務めた。 世襲議員が多いことが珍記録の背景だが、民主党は今回の衆院選から、現職の国会議員の配偶者や3親等以内の親族が同じ選挙区で立候補することを党の内規として禁止。自民党も次回衆院選から同様の立候補制限を行うことを公約している。世襲制限が定着すれば、元首相の子や孫が国会議員になること自体が困難になる時代が来そうだ。 もっとも、麻生首相は「親の後を継いで悪いことは何もない」と世襲制限に批判的。鳩山氏も「世襲が日本の政治をゆがめてきた」とする一方で、自身に関しては「親せき縁者のいない北海道から立候補したので若干、大目に見てほしい」と釈明している。 ちなみに米国では、親子2代で大統領に就任した第2代ジョン・アダムズと第6代ジョン・Q・アダムズ、第41代ジョージ・ブッシュと第43代ジョージ・W・ブッシュの2例しかない。 【共同通信】
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