平 安 時 代 三
吹く風をなこその關と思へども道も狭に散る山櫻かな
源義家
千載和歌集
市川 團十郎
年ごとにかはらぬものは春霞たつたの山のけしきなりけり
藤原顯輔
金葉和歌集
佐々木 昌弘
風吹けば玉散る萩の下露にはかなくやどる野邊の月かな
藤原忠通
新古今和歌集
福田 逸
面影に花の姿をさきだてて幾重越え来ぬ峰の白雲
藤原俊成
新敕撰和歌集
渡邊 文夫
願はくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ
西行法師
山家集
渡部 昇一
なにごとのおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる
詠人知らず
本間 千枝子
行き暮れて木の下かげを宿とせば花や今宵の主ならまし
平忠度
平家物語
觀世 榮夫
其一
其二
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