北朝鮮から帰国し会見するアントニオ猪木=成田空港
平壌進出ダァ〜ッ!!北朝鮮の建国記念式典に招待されていた“燃える闘魂”アントニオ猪木(66)が12日、中国・北京経由で6日ぶりに帰国。自身が会長を務めるプロレス団体「IGF」(東京・新橋)の事務所を北朝鮮の首都・平壌に開設することを明らかにした。
猪木にとって北朝鮮は、日本プロレス時代の師・力道山の故郷。積極的に交流を続けてきたが、今回は朝日友好親善協会との会談で「(現状では)なかなか情報が行き交うことが難しい」と、さらなる関係強化を目的として事務所の開設に合意した。さらに04年から偶数年に開催され、猪木も出席している国際武道競技大会の名誉会長就任を要請され、受諾した。
また、金正日総書記の三男・正雲氏が有力候補とされる後継者問題については明言を避けつつ、「(母方の)祖父はプロレスラー」と語るなど、身近な存在として認識している様子だった。
猪木は「私も16年間で19回、訪朝を重ねたが、ただ遊びに行っているわけじゃない。最終的には政治決着になると思うが、そのための環境作りをしたい。メッセージは預かってきている」と、民間外交で拉致など日朝間の問題解決に尽力する姿勢を強調。今回の事務所開設と名誉会長就任をきっかけに、95年4月に38万人を動員した「平和のための平壌国際体育・文化祝典」のIGF版が、日朝関係改善のために開催されるかもしれない。
(2009年9月13日)