恐怖の為に、闇の声を聞き、古き者に語る。

怖い話のブログ。主にモリボスヒコの体験談で構成されています。恐怖夜話、心霊現象、心霊写真、異常心理などをまとめて紹介。
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2005年7月31日(日)

トモミ制作日記 28

次の日の朝、トモミを午前中に監督の家に移動させようとしたTはベランダで腰を抜かす事になる。ありえない数のウジ虫がトモミの顔中心に這っていたのだ。Tはこの異常事態を冷静に考えた。確かに昨日は顔に離乳食を付けたが、ちゃんと綺麗に拭き取ったはずだ。たとえそれが残っていたとしてもこんなにもウジ虫がわくはずはない。この話を聞いて私は思った。トモミは本当の死体になろうとしているのではないか。生きていた記憶がないままに死者として誕生する禍々しいモノ。Tは丁寧にウジ虫を取ろうとしたが、髪の中まで入り込んでいる。仕方が無く、髪の毛を焼く事になった。

作成者 モリボスヒコ

2005年7月30日(土)

トモミ制作日記 27

あの日以来、トモミはスタッフの家を転々とする。理由は、保管した人間が金縛りやラップ音とかの何かしら怖い体験をすると言う理由からだ。最終的には、映画の責任者として製作のTの所へ行く。今日の撮影は腐乱死体が見つかるシーン。言わば、トモミがこれで最後の録りになる。腐って膿んでいる様に見せる為、トモミの顔に離乳食を若干つける。その夜、トモミを部屋の中に置いとくのは怖いのでベランダに置く。その夜はこれといって何も怪現象が起こらなかった。彼らは一連の恐怖から脱出し、胸をなで下ろした。

作成者 モリボスヒコ

2005年7月14日(木)

トモミ制作日記 26

ちょっと霊感があるスタッフの友達がトモミを見て言った。えらいものを創ったね。彼女は震えながらその場を立ち去る。その日、カメラマンの家に保管する事になった。トモミをボストンバッグに入れ、キッチンの横に置いとく。夜中、キッチンの方から女の子の囁く声が聞こえた。彼は怖くなり、キッチンのガラス扉を閉めた。すると今度は、その扉がびりびり鳴り出す。彼はテレビの音を大きくして一晩過ごしたらしい。

作成者 モリボスヒコ

2005年7月7日(木)

トモミ制作日記 25

昨日、バーで不思議な事が起きる。人形の話をしたとたんに、バーの間接照明が揺らぐのである。最終的には、停電でもないのに一瞬、全ての電気が消えた。そこのマスターもこんな事は初めてらしく、おののいていた。今日はスタッフに手渡す日。カツラを付けて、念入りに死体らしく仕上げる。私達、造形チームは役名とは別にこの死体に「トモミ」という名前を付けていた。この話を持って来たアラヤの名前である。この部屋が子宮であれば、アラヤは父親であり、依頼という精子を放った。これで我が部屋・子宮から産まれ出るわけだ。間に合ってよかった。後は映画スタッフを待つのみ。

作成者 モリボスヒコ

2005年7月6日(水)

トモミ制作日記 24

座ればこんな感じ。明日カツラをつける。今日は打ち上げで近くのバーに行く。おつかれさま。

作成者 モリボスヒコ

トモミ制作日記 23

大人との比較はこんなもんだ。

作成者 モリボスヒコ

トモミ制作日記 22

明日、映画のスタッフに靴下を履かせてあげようとイスに座らす。三枚写真を撮ったが、左の写真だけこちらを見ているような気がするのは錯覚なのだろうか。

作成者 モリボスヒコ

トモミ制作日記 21

とうとう明日の夜2時に人形を納品する日が来た。短期間、低予算でこれだけのものが造れた事に満足しているが、やはり相当疲れた。あたり前だが予算も時間もいるもんだと再確認する。カツラを付けて終了だが、この不気味な事。さすがのスタッフも喜ぶ。自分達で造ったものに怖がれるなんて、造形師としてはいい事だ。

作成者 モリボスヒコ

2005年7月5日(火)

トモミ制作日記 20

手、指の処理前。これから隙間の部分を埋めて行く。

作成者 モリボスヒコ

トモミ制作日記 19

頭の皮が剥がれた所に木工用ボンドなどで膿みを作る。

作成者 モリボスヒコ

トモミ制作日記 18

着ている服に血痕が固まった後や汚れなど付けて行く。服を着させると一気に人間に近くなる。

作成者 暗鬼髑髏

2005年7月3日(日)

トモミ制作日記 17

リンコの様子がおかしい。シンナーも使っているのでラリっているのだと最初は思った。どうも違う。目は一点を見つめ、ひたすら自分のクチビルを舐めている。その様子は子供が飴を食べた後のようだ。あまりの気持ち悪さに声をかける。彼女は今、目覚めたような感じでゆっくりこちらを見る。ボーッとしてただけで何も憶えていないらしい。このやりとりが3回ほど続いたので、アラヤに付き添ってもらい帰らせた。本格的にお守りがいりそうだ。

作成者 モリボスヒコ

2005年7月2日(土)

トモミ制作日記 16

昨日、金縛りにあう。よっぽど疲れているのだろう。左の視野の枕元から子供の手が伸びてくる。びっくりはしたが何も思わなかった。今は幻視のたぐいにしておく。そして、きょうは肉付けと皮付けをする。

作成者 モリボスヒコ
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