平成20年9月25日
平成20年9月25日(日本時間26日)、麻生総理はニューヨークの国連本部で開かれている国連総会に出席し、一般討論演説を行いました。
一般討論演説は、国連事務総長、総会議長及び国連加盟国(現在192カ国)等の代表が順番にスピーチを行い、当該総会会期に各国が重視する課題について問題提起し、それぞれの立場について述べます。
麻生総理は冒頭で最近の国際的な金融不安に触れ、「持てる経験と知識の貢献に心がけたい」と述べました。さらに、「自らの経済を伸ばしていくことに、その一義的な責務をもつのです。世界第2位という日本の経済規模に照らすなら、これこそは、日本がなし得る即効力のある貢献だと言わねばなりません。私は、これに断固として取り組んでまいります。」と述べ、世界経済の安定に寄与する決意を強調しました。
北朝鮮問題では、「北朝鮮の行動に応じ、両国間に残る懸案を解決、不幸なる過去の清算にも取り組みながら、日朝関係を前進させる用意があります。待っているのは、北朝鮮の行動です。私は同時に六者会合の枠組みを通じ、北朝鮮に核開発能力と、核兵器の廃棄を迫ってやまぬつもりです。」と述べ、北朝鮮に拉致問題解決と核の放棄を促しました。
日本の外交方針について「日米同盟を不変の基軸としながら、近隣アジア諸国との関係強化に努めて今日に至りました。」と述べ、国連を重んじ、国際協調の路線を堅持し、「基本的価値」を共有する諸国との連帯の実現を目指していく立場を表明しました。
演説終了後、麻生総理はライス米国国務長官やミュージシャンのボノ氏と歓談し、その後、食料危機・気候変動に関する国連事務総長主催夕食会に出席しました。