核密約真相究明で調査チーム 民主方針、職員処分も   2009/9/11 23:44
					
					 民主党は11日、米軍の核搭載艦船の日本通過・寄港を黙認していた日米両政府の「核密約」問題に関し、新政権発足後、真相究明に向けた有識者チームを発足させる方針を固めた。外務省職員に対しては、新外相が「大臣命令」で真相解明を命じる。公文書の違法な廃棄が判明した場合は処分も含め厳しく対処し、全容解明を進める方針だ。
 民主党幹部は「密約の存在が明らかになれば、歴史的な経緯や背景についてもしっかりと調査しなければならない」と指摘。密約の有無とともに、密約ができた背景も、国民に説明する必要があるとの認識を示した。
 核密約問題をめぐっては、鳩山由紀夫代表が10日に「真相を国民に明らかにしたい。調査する。結果が出た段階で国民にお知らせする」と明言。新政権発足後、外務省に調査を指示し、米国にも調査への協力を求める方針を示している。
 核密約は、1960年改定の日米安保条約で定めた「事前協議」の対象に、核を搭載した米軍の艦船と飛行機の日本への通過・寄港、飛来は含めないとした秘密合意。共同通信の取材に対し、事務次官経験者4人が関連文書の存在などを認め、官僚側の判断で一部の首相、外相には説明していたと証言した。