自民党宮崎県連は12日、党紀委員会を開き、衆院選宮崎1区で分裂選挙を招き、県連が擁立した候補者とともに落選した中山成彬前国土交通相を同日付で除名処分にした。党則では、国会議員経験者を処分する権限は党本部にあるが、「中山氏の背信行為に対する怒りの意思表示」(県連)としている。近く党本部に正式な除名処分を求める。
宮崎1区では、中山氏が自民党公認候補として前回まで4回連続当選してきたが、昨年秋、国交相就任直後の失言問題などの責任をとって不出馬を表明。このため県連は後継候補として元自治相の上杉光弘氏の擁立を決め、公認申請した。
しかし、中山氏が不出馬を撤回したため、候補者調整がつかず、2人とも無所属で立候補する分裂選挙となり、民主党など3党が推薦した無所属新人の川村秀三郎氏に大差で敗れた。
県連は「1区の敗因は中山氏の出馬強行にある。党の規律を乱す行為で、県連の信頼を失墜させた」としている。
=2009/09/13付 西日本新聞朝刊=