引退会見で涙をぬぐう杉山愛=成田市内のホテル
涙があふれた。婚活宣言も飛び出した。史上最多の4大大会62回連続出場を記録した杉山愛(34)=フリー=が11日、千葉・成田市内のホテルで引退会見を行った。17年間のプロ人生を振り返り、今後を語った。
会見には母・芙沙子さんも同席した。「頑張ってきたし、もう頑張らなくていいよ」と声をかけられたとき、杉山の柔和な笑みが崩れた。「大丈夫だったのに。母の言葉を聞いたとたんに涙が…」。声を詰まらせた。
引退を決意したのは8月だった。7月末から米サンディエゴで3週間の肉体改造に成功。同時に限界も感じた。「納得するプレーをするには、それだけ追い込まないといけない。そのエネルギーを注ぎ込むことが体力的にも精神的にもできないと思った」と明かした。
27日開幕の東レ・パンパシフィック・オープン(有明テニスの森公園)が花道になる。将来は「後進の指導をしていけたらいい。テニスを広く知ってもらいたい。スポーツを通じてみなさんに恩返ししたい」。そして「女として?いい人いないかな?婚活もしないと」と笑顔を見せた。
(2009年9月11日)