|
県防災ヘリの墜落事故で、捜査本部のある高山署に到着した航空事故調査官ら=12日午前10時13分、同署 |
高山市奥飛騨温泉郷神坂、北アルプス・奥穂高岳(3190メートル)付近の岩場「ロバの耳」で11日、遭難者を救助中だった県防災ヘリ「若鮎U」が墜落し、3人が死亡した事故で12日午前、国土交通省運輸安全委員会の航空事故調査官3人が捜査本部のある高山署に到着。調査官らは署幹部から墜落の詳細な状況などについて聞き取りを開始した。同日は悪天候のため、機体の回収作業や実況見分は見合わされた。
原因究明に訪れたのは、坂本和紀調査官ら3人。午前10時すぎに同署に到着し、早速、下平春樹署長ら幹部と会議を開始。墜落に至る経過を詳しく聞き取りした上で、今後の捜査方針について打ち合わせた。調査官らは天候が回復次第、県警の捜査本部とともに墜落現場に赴き、実況見分などに立ち会う。
墜落したヘリは、現場付近に救助隊員2人を下ろした後、遭難者を収容するためのロープを垂らし、地上20〜30メートルでホバリング。何らかの原因でヘリの後部が尾根の岩肌に接触。機体は分断され、バランスを失って墜落、約400メートル落下し、炎上したとみられる。
死亡した搭乗者3人のうち、県防災航空隊の航空管理監朝倉仁操縦士(57)=各務原市東山=の遺体は12日、岐阜大学医学部で司法解剖され、急病の発作などがなかったかどうか詳しく調べる。
死亡した遭難者と一緒に登山していた仙台市の登山愛好グループ9人は同日早朝から下山を始めた。
|
▲TOPへ戻る |