長崎市出身の歌手で俳優の福山雅治さん(40)が29、30日、同市の稲佐山公園野外ステージで9年ぶりとなるライブコンサートを開き、2日間で計約3万人が訪れた。さらに県営野球場(同市)では、コンサートを生中継するパブリックビューイングも開催し、県民を中心に2日間で計5万人を無料招待。多くのファンが詰め掛け「特需」が発生した。
JR九州長崎支社は今月14日から、長崎駅にファンが福山さんへのメッセージを張る縦2メートル、横4・5メートルのボードを設置した。だが4日で埋まり、18日に横5メートルを追加。それも27日にいっぱいになり、さらに模造紙を追加した。28日には福山さん本人も訪れ「ただいま!!」と直筆。ファンが直筆を一目見ようと駅前に長蛇の列を作っていた。
ETC割引の影響で不振が続くJRだが、この2日間の特急乗車率は上向いているといい、同支社は「正直びっくりしてます」。
ホテル業界も「特需」に沸いた。29、30日は長崎市内のホテルはほぼ満室で、波及効果は諫早、雲仙市から福岡市まで及んだ。「ホテルクオーレ長崎駅前」は「例年のこの時期の倍以上で、6割が福山さん関係。不況の中、本当にありがたい」とほくほく顔だった。【錦織祐一】
毎日新聞 2009年8月31日 地方版