2009年9月12日15時0分
臨時休業していた都内のある店は9日に営業再開したが、客足は以前の半分程度に減ったという。入り口に張られた「おわび」を見るだけで立ち去る人も多い。
東京都小平市の会社員(51)は以前食べた時に店員から「よく焼いてください」と言われたという。「でも食中毒を防ぐためとは知らなかった。一口大で一度に口に入れるから、中まで火が通っているかは見なかった」と話す。
ペッパーフードサービスは今回の問題を受け、角切りステーキの販売をやめ、他のステーキも店で表裏を1分ずつ焼いてから出すことにした。接客マニュアルで「十分に焼いてお召し上がり下さい」と口頭で注意していたが、鉄板に添える油よけ紙にも「十分に焼いてお召し上がりください」と記すようにした。
外食企業でつくる日本フードサービス協会の中井尚事務局長は「成型肉は十分に火を通すよう店側に徹底し、お客様にも理解してもらうよう情報を伝えなければならない。牛肉やレバーなどが生で提供され食べられている実態もある。厚労省とも意見交換し、業界全体の問題として取り組んでいく」と話している。(小林未来、長沢美津子、大村美香)