山田啓二知事は11日、「今回の政権交代が起きた大きな原因の一つは、確実に厚生労働行政だった」と述べた。衆院選後初の定例会見で「年金の問題でみんなが将来に不安を持った」と指摘。後期高齢者医療制度、障害者自立支援法、医師不足なども列挙し「厚労省は総括しなければならない」と批判した。
山田知事は「厚労省は社会保障費の増大抑制を言い分にするだろうが、08年度でみると障害者自立支援法と後期高齢者医療制度で各1200億円、計2400億円の補正予算を積んでいる。こういう制度は何だったのか」と話し、新型インフルエンザのワクチンの接種についても「具体的にどうするかはかなりあいまいなまま発表した。相変わらず厚生労働省の仕事だという感じがする」と皮肉った。【太田裕之】
毎日新聞 2009年9月12日 地方版