救急医療の問題と解決策を探るシンポジウム「みんなで守ろう福山市の救急医療」が12日、福山市霞町のまなびの館ローズコムであった。福山市医師会などの主催。
行政や医療機関の代表5人が現状をまず報告した。福山地区消防局の横山宏道次長は、救急車をタクシー代わりに使うケースもあり、本当に必要な急患に対応できなくなる恐れがあると強調。2008年の救急出動件数が市内でも8年前から約3割増え、多くは軽症患者であることを明らかにした。広島県東部で唯一の3次救急医療を担う福山市民病院の宮庄浩司救命救急センター長は、専従の担当医師の夜間当直が月8〜9日もあり、過労やストレスで退職するケースもあるとした。
広島大医学部の谷川攻一教授の司会で討論も行われ、119番通報時に緊急性や重要度を判断する電話相談センターの設置などが提言された。
【写真説明】シンポジウムで福山市の救急医療の課題を話し合う出席者
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