日本航空と米デルタ航空との資本・業務提携をめぐり、日航は米国に副社長を派遣しデルタと交渉を始めた。デルタから500億円程度の出資を受けることなどについて協議しているとみられる。一方、日航は欧州大手のエールフランス-KLMからの出資受け入れも検討している。
不採算路線の整理が急務の日航にとって、日本と北米を結ぶ路線が強いデルタとの共同運航は収支改善効果が見込める。出資を得られれば資本増強にもつながる。デルタ側にも、アジア路線をいっそう強化したい思惑がある。提携案はデルタ側が打診し、日航の再建を指導している国土交通省も後押ししている模様だ。
ただ、日航はデルタのライバルである米アメリカン航空と提携関係にあるため、日航社内にはデルタとの提携に慎重論も根強い。【位川一郎】
毎日新聞 2009年9月12日 20時48分