「日本に帰りたい」 遼クン完全アウェーに戸惑いも 

2009.09.11


大会マスコットもモロ韓国風。完全アウェーに石川も苦笑い(高橋朋彦撮影)【拡大】

 10日開幕した男子ゴルフの「韓国オープン」(天安市・牛汀ヒルズCC=7185ヤード、パー71)は石川遼(17)=パナソニック=にとって、新鮮な韓国初ラウンドとなった。

 17歳最後の大会で海外初優勝を狙う石川は初日、首位と3打差の12位につけ好スタート。日本では大勢のファンを引き連れてラウンドする人気者だが、石川の組に常時ついて回った観客は少なかった。その多くも昨年の韓国賞金王で同組の●(=褒の保を非に)相文に声援を送った。拍手の大きさで引けを取るのは日本で見られない光景だ。

 知名度で劣る経験に「ホームかアウェーでいえば、アウェーですね」と答え、冗談交じりに「1日で日本に帰りたくなりました」と続けた。

 韓国特有のゆっくりとしたプレーも想定外だった。前の組が詰まり、18ホールに要したプレー時間は国内ツアーよりも1時間近く長い約5時間20分。「バーディーを取った後は、勢いよく次のホールに行きたくもなる」と振り返る通り、持ち味のリズムいいラウンドはできずに終わった。

 それでも最終18番をバーディーで締めて「首位に3打差は初日としてはいいスタート」と、いつも心掛けている積極思考で気持ちを切り替えた。「今回は招待。招待選手は最後まで試合を盛り上げるのが仕事だと思う」と自らに言い聞かせるように話した。