2009年05月17日
「ガンの三大医療」−4
膵臓ガンは本当に余命数年か
ガンの三大療法が患者を殺す
自然の治癒力を生かせば治ると信じて実践中の闘病記
水沢 溪●経済評論家
退院してからの日々は忙しかった。死亡した時、お別れ会で配る『水沢溪・遺作短篇小説/経済評論集』の原稿選定は、20年来、各種小説誌、経済誌等に書いた評論や短篇小説などを図書館で調べて選定し、これを元三一書房編集部長林順次氏に編集依頼した。これ以外に母の法事、死んだ場合の兄弟姉妹との取り決め、葬儀の仕方、歯の治療、娘の結婚相手の両親との顔合わせなど休むひまもなく、年末を迎え、暮れには湯河原に妻・娘と3人で2泊3日の旅行もし、1月5日に再入院したのである。
ガンは自分で治すと決意
再入院して1月10日から抗ガン剤TS―1の服用開始。3〜4日目から顔面や肌の一部が赤味を帯びる。13日の血液検査で異常なし。1月17日、抗ガン剤ジェムザール30分間点滴。TS―1は続けた。この日から、顔が真っ赤になり、全身のかゆみ、口内炎発症。ますますひどくなって水も飲めなくなる。夜、担当医との話し合いでST―1薬。以後退院の直前まで、以上の副作用に苦しんだが、幸い白血球の減少なく、1月31日の退院日までに全ての副作用は消失する。同時に三大療法以外に西洋医学はガンに対する治療法はないことを痛感し、抗ガン剤への不振は深く根付いたといってよい。
この間、自分のガン治療にからみ、妻(薬剤師)、娘(保健師)が、さまざまな文献を集めてくれ、さらに、あらゆる治療法にアプローチして、その中心となるものを私に示してくれた。
また、船瀬俊介さん(環境問題研究家)は自著『病院に行かずに「治す」ガン治療』を手に見舞いに来て「抗ガン剤使っちゃ駄目ですよ」と大声で語ってくれ、増尾由太郎さん(評論家)は「近代医学の三大療法はやらずに元気になって下さい」と書き送ってくれた。
妻と娘が集めてくれたものの中で目を引いたのは、「ガン治療でも見直されるべき〈自然治癒力〉―免疫療法と漢方薬療法の可能性」(『現代』2004年10月号)で、安保徹(新潟大大学院教授・免疫学者)と小高修司(中医クリニック・コタカ院長・外科医)両氏の対談だった。両氏は東洋医学をはじめとする代替医療と西洋医学の科学的な統合に力を尽くしていることで知られている。
安保氏は、西洋医学の免疫学者でありながら、ガンの三大療法「手術」「抗ガン剤」「放射線」には反対で、日本の医者が三大治療をやめたらガンの年次死亡率は半分に減ると論じ、ガン患者の7割は自然退縮にもっていけると主張している。
一方、小高氏は、ガン手術を過去にたくさん手がけてきた外科医でありながら、中国医学に転じた医師にふさわしく、一部のガン手術の有効性を認めているが、抗ガン剤については、白血病などの血液系のガンを除いては効果を否定、人間の自然治癒力を抑え込んでしまう現代治療には賛同していない。
次に目についたのはNPO法人ガンの患者学研究所を主宰する川竹文夫(元NHKディレクター)の「言葉」だった。自ら腎臓ガンに冒された時の体験から、現代医学の治療法に疑問を抱き、ガンは「生活習慣病である」(このことは国立ガンセンターも認めている)ことに気付き、ガンは自分自身が作ったものとし、自分が作ったガンは自分で治す(責任をとる)ことにしたとして、「ガンの原因を取り除けば、ガンは治る」と考えたのだ。
川竹によれば、ガンの原因は・ライフスタイルの乱れ錙食事の乱れ錢心の持ち方の乱れだ。・は年中無休の仕事や不規則から来る睡眠不足や運動不足錙は肉、魚などの過剰摂取で動物性タンパク、脂肪、カロリーの摂り過ぎに加え、野菜不足からくるビタミン・ミネラルの不足で、これはどこの家庭でも見られる話だ。また、酒は水割文化の流行で、氷と水が過剰になり、いつも体を冷やしているが、体の冷えはガンの大きな原因だ。錢は家庭や職場でのさまざまなトラブルからくるストレスだ。これらを取り除いていけばガンは自然に治ってくるという考え方は衝撃的だった。
また川竹によれば、三大療法の無意味さだ。「海面からわずかに頭を出した氷山の一部、ガンの固まりを……手術で切って取る、放射線で焼き殺す、抗ガン剤で毒殺する……だけ」
原因には手をつけず、そのままでは当然再発する。しかも抗ガン剤は、副作用を引き起こすだけで治癒に結びつかない。抗ガン剤を国が認可するときの基準は有効率20%。80%の人には無効なのだ。しかも、もし有効の20%の仲間に入ったとしても……国の基準ではガンの大きさが半分に縮んだ状態が4週間続けばいいだけ。副作用に耐え抜いた結果、ガンが治るわけではなく、ガンになった医者の大半が抗ガン剤を拒否する理由がこれで明白なのだ。
NHKの朝のテレビ小説『だんだん』は3月に入って、三林京子演ずるおばあちゃんが膵臓ガンになったという展開。家族揃って、医者の勧める抗ガン剤(私の使ったものと同じ)を無理強いする脚本の古さにあきれた。それでも抗ガン剤は副作用を起こすだけという情報は届いたかも知れない。集学治療といってさまざまな医師が集まって知恵を出しても、「ガンを殺す」という古くさい西洋医学の観念を一掃しない限り、ガン患者は増える一方だ。
ガンは自分が作ったのだから自分で治す。治し方は、漢方などの代替医療から信頼できるものを自分で選び、さらにライフスタイルを変える錙玄米や王分搗米中心に、全粒粉のパン、ソバを中心に野菜を多くとり、タンパク源には魚を食べ、肉・牛乳など脂肪の多いものは避ける錢自由な発想で人とつき合い、ガンは治ると信じ、適度な運動もメニューに組み入れる。これによってガンは退縮していく。川竹さんのNPO法人ガンの患者学研究所やNPO法人「いずみの会(会長中山武)」の会員たちも、方法に多少の違いはあれ、ガンは治る、自分で治すと信じて活動し、治っている例も多い。
私は中医クリニック・コタカで小高院長の指導を受けつつ、漢方薬のほかに、・運動錙食事(前出)錢治ると信じて原稿を書いたり旅行に出かけたりするなどを実践している。
私の体には胆のうにドレーンが挿入されているため、風呂のあとは、妻に処置をしてもらっている。「恩」に報いるはずの妻に、またまた面倒をかけることになってしまった。
だが、私はガンに負けないつもりだ。まだ退院(1月31日)してから2カ月しか経っていない。自然治癒力の回復には時間がかかる。しかし、もし病院での三大療法を選んでいれば統計上、恐らく私の命は年内か来年春までなのだ。これを大きく塗りかえてみたい。この闘いは始まったばかりだ。また何カ月か後に結果を報告したいと思っている。
(なお、約4カ月入院したX大学付属病院は、大変感じの良い所で、医師をはじめ、他のスタッフも患者を「大切な人」として扱ってくれた。特に看護部門には敬意を表したい。今どきの大学病院としては珍しい存在である。だがガンの治療に関しては、西洋医学の治療に偏重しているので、他の大学病院同様だが、セカンドオピニオンに嫌な顔をしないのは、今後の進歩が見込めるといってもよい)
*水沢 渓さんの闘病記が掲載されている『月刊TIMES』を直接購読希望される方は、電話 03−5269−8461 FAX 03−5269−8460 へ。
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この記事へのコメント
どういう意味でオススメなのかは分かりませんが,
西原克成さんはトンデモとしては「楽しく笑える」という評価ですが,
医者としては「明らかにまともでない」という評価ですよ
>▼ トンデモさんとの出会い ▼
> 最近、立て続けに二つのトンデモさん的文章に出会ってしまいました。両者ともに、
>某メーカー営業担当者が販促資料又は勉強してくれと言って持ってきたものだという
>のが悲しい現実。
>
>後で調べたらその著者は二人ともかなり有名な人で、本もたくさん出しているようですね。
>
>★まずは【西原克成】という人の文章です。
http://osha-bun.hp.infoseek.co.jp/miscellanea/nishihara.html
>『内臓が生みだす心』西原克成・著/NHKブックス
>
>はっきり言って、ここまで楽しく笑えるトンデモ本は、滅多にないと思う。
>もう突っ込みどころ満載である。おもしろすぎる。電車の中で読んでいて、
>吹き出してしまって周りに白い目で見られたほどだ。どうにかしてくれ。
http://www.exa5.jp/c11/log/16.html
>健康法の本は信用できるか? 新谷弘実、西原克成、山田豊文をめった切り
>
>困ったことは、こうした本の著者には医者が多いということだ。
>
>問題があると考えられる書物の著者には
>1. 一応まともな医者
>2. まともでない医者
>3. 詐欺師的な人物
>がいる。
>
>2. ところが、次の西原克成さんになると、読んでいるこちらのアタマがおかしく
>なってしまう。
>この人は明らかにまともでない医者である。
>彼の著書『免疫力を高める生活』によると、アレルギーやじんましん、アトピー
>性皮膚炎といった免疫病も、ただの風邪もすべて同じ「免疫病」なのだそうだ。
>そんな馬鹿な。
http://blog.livedoor.jp/kenkouhoushi/archives/51927638.html
>ヤフー掲示板でここ半年ほど、私が「精神病の6割は脳に対するアレルギーだ」
>と主張する人の相手をしていることは知っている方もいらっしゃるかもしれません。
>
>統合失調症(精神分裂病)も食事療法だけで治るんだそうです。他にもいろいろ
>面白いことを言うのですが、どうやらその元ネタが「臨床環境医学」Clincal Ecology
>なるものだということがわかってきました。で、この臨床環境医学を日本に紹介
>している医師もいるのです。
>
>これが結構大物もいて、北里大学の医学部長だった人もいます。
>
>
>575 返信 他の大物も 谷庵 2002/06/02 12:50
>
>> これが結構大物もいて、北里大学の医学部長だった人もいます。
>
>日本 Bi-Digital O-Ring Test( BDORT)医学会なるものが2000年
>7月に開催されまして、結構大物が顔をそろえています。
>
>主な講演(日本語部門のみ)
>
>「重力進化学からみた精神作用の系統発生学」 西原克成(東大口腔外科講師)
http://otd9.jbbs.livedoor.jp/915865/bbs_tree?base=573&range=1
脳梗塞で入院されたそうですが,岩崎さんは何かご存知ですか?
>瀬戸弘幸は9月9日より都内の総合病院に緊急入院しました。
>約2週間は入院の予定ですので、今後の更新は代理の者が行なうか、
>お休みする日も多くなります。
>現在、医師に絶対安静にしているよう命じられていますが、本人は至って
>元気です。
>なお病名ですが、本人が以前から抱えている高血圧からくる脳梗塞の再発です。
>今回直ぐに病院で治療を受けたので、後遺症はまったくありません。
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/52330717.html