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下のバナーをそれぞれクリックしてくださいNNNドキュメント'09が自衛隊違憲の判断を下した裁判官たちを取り上げる。
「長沼ナイキ事件」の第1審判決で、福島重雄裁判長(札幌地裁)は「自衛隊は憲法第9条が禁ずる陸海空軍に該当し違憲である」とし「世界の各国はいずれも自国の防衛のために軍備を保有するのであって、単に自国の防衛のために必要であるという理由では、それが軍隊ないし戦力であることを否定する根拠にはならない」として原告・住民側の請求を認めた。勇気ある判決だった。
あることがあって、福島裁判長のことはボクには特に印象深い。自衛隊違憲の判断をすごいと思ったからだけではなく、
職場の同僚の一人が海軍兵学校と京都大学で福島裁判長と同期だったからである。
裁判長は青年法律家協会(略称、青法協)に所属していたが、「政治的にはノンポリで…」といった報道が当時なされていたのに対し、件(くだん)の同僚氏は、「福島君がノンポリだって、そんなはずがないだろう。彼は京大時代、僕と同じ日本共産党細胞に所属していたんだから」。ぽつりとそう言った。裁判官になっても骨っぽさだけは失っていなかったと言いたかったのだろう。
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NNNドキュメント 9/13放送 「法服の枷」(画像をクリックすると予告動画ページへ)放送時間 : 9月13日(日)24:50~
語り : 中里 雅子
制作 : 中京テレビ
再放送 : 9月19日(土) 24:00~
CSニュース専門チャンネル「日テレNEWS24」
「裁判所という大きな組織、その中で出世を重ねるには上司に気に入られなければならない。幾つかの事件では真実は消え、被告人は泣いた」これは36年前、初めて「自衛隊の憲法九条違反」を認定した福島重雄さん(78)の日記だ。判決後、再び裁判長の椅子に座ることはなく、小さな家庭裁判所で退官の日を迎えた。「最高裁の人事制裁だったのだろう」と振り返る。1人が年間300件もの裁判を抱えることもあるという現状。「裁判が効率化し、官僚化する裁判官たち。その多くが良心と保身との狭間で葛藤している」と語る元裁判官もいる。市民参加の「裁判員制度」が始まり、“開かれた”と盛んにアピールされる反面、依然、“閉鎖的”との印象が拭えない現実を検証する。