新潟市民病院(新潟市中央区)が、入院患者に対する看護師の配置数を誤って実際よりも多く計算し、診療報酬を過大請求していたことが分かった。入院基本料が本来よりも1人当たり1日2550円高くなり、患者と健康保険組合など保険者に対する過大請求はレセプト(診療報酬明細書)約9500件、少なくとも2億8000万円に上るという。
同病院によると、08年5~10月、入院患者に対する看護師を患者7人当たり1人と算出したが、実際は患者10人に1人だった。
看護師が外来や救急などにも携わる場合は、看護師数を減らして計算しなければならないのに考慮しなかったためで、同病院は「診療報酬請求に関する法令に対する認識・知識が十分でなかった」としている。
厚生労働省と県が3月に行った視察で発覚し、自主返還するよう指導を受けていた。同病院の小池哲雄院長は「指導の結果を厳粛に受け止め、再発防止の徹底を図りたい」とコメントした。【岡田英】
毎日新聞 2009年9月12日 地方版