ここから本文エリア 新型インフル対応で面会禁止に/岩手医大2009年09月12日
盛岡市の岩手医大付属病院は11日、院内での新型インフル感染を防ぐため、12日から当分の間、入院患者への面会を原則として禁止する、と発表した。外来患者の入り口も1カ所に絞って発熱患者を区分するなど、接触を抑制して全国的に広がる感染を水際で食い止める方針だ。 同病院では既に、発熱などの症状がある人に面会のための入館を禁止していたが、今回はさらに対策を強化し、原則として見舞いなどの面会は全面的に禁止となる。入院中の家族が危篤状態になるといった特別な事情がある場合は、電話などで主治医の許可をとった上で入館する。 また、十数カ所ある一般外来患者の入り口も、12日以降は病院正面玄関だけとし、発熱患者専用の待機席を設けて、ほかの患者と隔離する。 同病院では03年度以降の毎年、季節性インフルエンザの流行期間に同様の面会禁止措置を試行し、対策前は感染者1人あたり5人いた院内の二次感染者を、1〜1・2人に抑えてきた実績がある。 だが今年8月下旬、入院中の女性患者が新型インフルエンザと見られるA型インフルを発症(既に回復)。その感染源が見た目は健康そうな面会者だったとみられることから、免疫力が落ちた人も多い入院患者の安全を守るため、対策強化を決めたという。 医大病院には現在、約850人の入院患者がおり、1カ月約8千人が面会に訪れる。病院側は11日、入院患者全員に面会禁止を知らせたほか、面会禁止を知らせるポスターを玄関などに張った。 ◇ 県保健衛生課と盛岡市保健所は11日、新型とみられるインフルエンザの集団感染で、県内4校で学年閉鎖などの措置をとったと発表した。 学年閉鎖は奥州市前沢区田畠の県立前沢明峰支援学校の小学部6年生。学級閉鎖は久慈市立小久慈小の5年生の1学級、盛岡市立黒石野中の1年生の1学級、同市立下小路中の3年生の1学級。 同病院感染症対策室の櫻井滋室長は「患者さんには多くの負担をかけるが、それだけ事態は差し迫っている。感染が広まってからでは遅い」と話し、長ければ年明けまで措置を続ける意向を示した。
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