新型インフルエンザ対策で、感染で重症化する恐れがある透析患者や小児、妊婦を治療する医療機関に対し、患者を受け入れやすいように支援している都道府県が3割にとどまることが11日、厚生労働省の調査で分かった。夜間救急の拡充など一般の患者を含めた受け入れ態勢の整備も進んでいなかった。本格的な流行を前に行政の対応の遅れが浮かび上がった。
調査は同省が47都道府県に対し、新型インフルエンザに対応する医療体制の状況を把握するため9月1日現在の状況をまとめた。
同省は「透析患者や小児、妊婦は感染して重症化した場合、専門性の高い集中治療が必要となる可能性が高い」とし、都道府県内で重症患者の受け入れ態勢の確保を検討するよう求めている。(11日 23:19)