鳩山次期連立政権が掲げる安全保障政策をめぐって、アメリカ政府当局者から否定的な発言が相次ぐ中、日本の政治事情に詳しい知日派の大学教授が「今、次期政権を刺激すべきでない」と直言しました。
「オバマ大統領は待つ必要がある。今、安全保障問題を取り上げれば、(日本に)戦いを求めていることになる」(コロンビア大学・カーティス教授)
日本の民主党との関係が深いコロンビア大学のカーティス教授の講演会には国務省の幹部らも出席しました。
この中でカーティス教授は、鳩山連立政権がインド洋での給油活動の中止を検討していることに対し、国防総省の報道官が「活動の継続を強く求める」と発言したことを指摘した上で、次のように述べました。
「アメリカは、日本のこの新しい現実にどう対処するのか学ぶべきだ。必要もないのに、蜂の巣をつついてはいけない」(コロンビア大学・カーティス教授)
その上で、カーティス教授は「日米関係は今後新たな形で発展する機会がある」と述べ、次期政権の具体的な政策が固まるまではオバマ政権は静観すべきだと強調しました。(12日08:15)