大垣徳洲会病院(大垣市林町)は11日、86歳女性の心臓の弁を二つ取り換える手術に成功したと発表した。術後も順調で、13日には退院できるという。同病院は「86歳という年齢で2弁を手術した例は、全国でもほとんどない」と説明している。
手術を担当したのは、心臓血管外科の大橋壮樹(たけき)部長(49)と古井雅人医師(33)。心臓弁膜症で通院していた同市在住の安田芙美子さんが8月6日に手術を受けた。安田さんは最近、安静にしていても呼吸困難がひどくなっていたという。
同病院によると、4時間半かかった手術で、大動脈弁と僧帽弁を人工弁に取り替えた。手術は人工心肺装置を使い、心停止状態で行われた。安田さんは後遺症もなく、歩いて退院できるまでに回復したという。
古井医師は「患者さん本人が決意されたので手術をした。86歳という年齢の割には、しっかりして見え、手術は可能だと判断した。術後のリハビリも頑張られた」と話した。【子林光和】
毎日新聞 2009年9月12日 地方版